日本のものづくりを自動車業界ともに支えたのは、生活家電や情報通信機器などを世に送り出したエレクトロニクス業界です。21世紀初頭の半導体微細化による飛躍的なデバイス性能向上が社会のデジタル化を加速し、すべてのモノがインタネットと繋がるIoT社会の実現が近づいています。ロボットやドローンなどのトピックスに加え、エレクトロニクス業界の開発現場に役立つ基礎知識やトレンド、ノウハウを紹介します。
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日々新しい製品が登場する家電業界。そんな中、「おもしろくて役に立つ」を基本コンセプトに面白家電で急成長を遂げているのが秋葉原にオフィスを持つ「サンコー(THANKO)」です。今回は、アイデアの商品化までの企画や開発におけるユニークな手法や苦労について、同社の商品企画部や広報部の社員に直接お話をお伺いしました。
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新産業や新事業の創出にあたり期待が高まる、大学が保有する技術を活用した大学発ベンチャー。今回は、ヘルスケアの分野でIoTデータ活用サービスを開発する九州大学発テックベンチャーの株式会社Nelsite(ネルサイト)に、DGロボット(Data Gatherロボット)製品・サービス開発にあたり活用した技術や、企業と連携した事例などお話を伺い、大学発ベンチャーのリアルに迫ります。
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自動車業界は今、自動運転社会の実現に向けて大変革期を迎えています。しかし現状では、自動車部品だけでなく、システムやソフトウェアも個々の企業で開発されており、複雑化するシステムや、市場のスピード感には到底ついていけないことが課題と言われています。今回は、セキュリティとアライアンスの両立をめざすシステム開発を進めるブラックベリージャパンの中鉢善樹氏に同技術と自動車業界の最新動向についてお話を伺いました。
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日本の農業では人手不足が課題となっています。その解決策としてICTを活用したスマート農業が注目され、「経験と勘の農業」から、「科学とテクノロジーによる農業」へ移行しています。そんな中、先進的な農業研究とIoTを融合させ、いかに日本全体の農業の質を高めるかという挑戦をしているのがベジタリアです。難しい無農薬栽培などの遠隔管理も可能にし、効率を高めるスマート農業化への取り組みについてお伺いします。
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スマートフォンのカメラの台頭によって、デジタルカメラの製品離れが進んでいます。デジタルカメラ業界で35mmフルサイズミラーレスの発売ラッシュが続くなか、フルサイズでないラージフォーマット"中判"の独自路線を進む富士フイルム。後編では、ラージフォーマットにおけるレンズ開発の困難さや、フィルムメーカーの発想を活かしたデジタルカメラの発色、今後の開発の方向性などをお伺いました。
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手軽に簡単にきれいな写真が撮れるスマートフォンのカメラの台頭によって、コンパクトカメラをはじめデジタルカメラの製品離れが進んでいます。デジタルカメラ業界で35mmフルサイズミラーレスの発売ラッシュが続くなか、フルサイズでないラージフォーマット"中判"の独自路線を進む富士フイルム。アナログからデジタルへの転換、コンパクトデジタルカメラの衰退への対策など、デジタルカメラの開発に関するエピソードを伺いました。
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『部品の仕事』第10回は電子部品専業メーカーの村田製作所後編です。EVや自動運転に用いられる車載センサーの開発に加え、同社の小さくて高性能を誇るコンデンサーなどの世界シェアナンバーワン製品のビジネスについてお話を伺うことで、部品研究者の幸せや部品会社での仕事の魅力について野地氏が迫ります。
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野地秩嘉氏の連載『部品の仕事』第9回は、世界シェアナンバーワン部品も有する電子部品専業メーカーの村田製作所です。自動運転技術が進化する中、自動車に数多く搭載されたセンサーは、とくに安全を担保するための役割として重要な自動車部品ととらえられています。今回は、同社が開発する車載センサーの歴史や役割をお伺いしながら、部品会社の仕事に野地氏が探ります。
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家電大手のパナソニックが2016年に立ち上げたプロジェクト「Game Changer Catapult(ゲームチェンジャー・カタパルト)」。このプロジェクトの目的は、新しい生活文化や心躍る体験を実現する“未来の「カデン」”を生み出すことです。今回その中から生まれた“未来の「カデン」”、おにぎりロボット「OniRobot(オニロボ)」の開発について、プロジェクトを立ち上げたパナソニックの加古さおり氏にお話をお伺いしました。
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他社に先駆けて製品をリリースし優位性を獲得するために、製品開発期間をいかに短縮するかは各社共通の課題です。製品開発における各工程を見直し、余計な無駄を省くなどの効率化施策を打つことが求められます。そこで今回は、製品開発の中でも「半導体・電子部品の調達」に着目し、製品開発期間短縮に寄与する「通販サイト」の活用メリットとその選定方法についてご紹介します。
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ドローン製品の中では主流とはいえないシングルローター機ですが、実際にはメジャーなマルチコプタータイプでは敵わない長所が多くあります。株式会社プロドローンでは、その長所を活かし航続距離の長い軽量型のシングルローター機も開発しています。今回は同社が追求し続ける工夫から生まれた、プロドローン式のシングルローター機の設計思想や開発指針についてお話を伺いました。
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エレクトロニクスデバイスやマイクロマシンでは、半導体プロセスを利用しマイクロメートルオーダーの微細な構造が作りこまれています。これら構造は、薄膜の積層・エッチングなどの高度な加工技術で実現されます。しかし、個々の材料の寸法が小さく、異種接合の状態であるため、従来の機械工学と異なる材料物性の評価が必要です。本記事では、微小材料と総称される金属における材料物性の評価手法を解説します。
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現在ドローンは、農業や産業などの業種分野、空撮や測量などの用途で幅広く活用・研究されています。なかでも注目されているものが、産業用インスペクション(調査・点検)ドローンです。今回は「ものづくり」の観点から、国産ドローン専門メーカーである株式会社プロドローン開発1部の伊藤聖人氏と山口明彦氏、製造・フライヤー・サービス部の林信秀氏にドローン開発で蓄積してきた経験とノウハウについてお話を伺いました。
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2019年6月19〜21日に北九州市にある西日本総合展示場新館で開催された西日本製造技術イノベーション2019。製造・産業技術、設計、設備保守などの先端・先進技術を紹介する、通算59回目の歴史あるものづくり系展示会です。ロボット・IoT分野の拠点化が進む北九州で独自のレーザー加工、電磁式動力伝達システムや試作サービス展示を行ったものづくり支援企業3社をご紹介します。
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2016年「第5期科学技術基本計画」で提唱された「Society5.0」において、社会課題の解決に向けたIoT、AI、ロボット、自動走行車の社会実装が提案されています。そのなかで強調されているセンサー活用に不可欠な技術として、環境発電などの電源供給技術が注目されています。この記事では、環境発電の新潮流である廃熱エネルギー利用の先進事例を紹介します。
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人にとって、植物のない生活は考えられません。その植物の体を構成する主要な成分が「セルロース」です。近年、この植物がもつセルロースから新たな素材セルロースナノファイバー(CNF)を生み出し、活用する試みが拡がっています。この記事では、エレクトロニクス産業に向けて、プリンテッド・エレクトロニクス(PE)の適用を進めるCNFの技術動向についてご紹介します。
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粒子とは、一般にナノからミクロンサイズの材料を指し、無機、有機、無機有機複合など様々な素材のものがあります。粒子がもつ大きな比表面積、高い運動性などの特性が注目され、様々な用途で材料の粒子化は行われています。一方で、その粒度分布や粗大粒子の存在が品質に大きく影響を与えることから、粒子分析技術が不可欠です。この記事では、その技術動向や、磁気泳動に注目し新たな分析技術を開発した株式会社カワノラボの取組みをご紹介します。
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私たちの身近に存在するエレクトロニクス製品は、高真空環境が必要とされる半導体製造技術やそれを源流とする微小な電気機械システム(MEMS)技術などを用いて製造されています。この記事では、製造プロセス技術の発展や製造現場でのクオリティコントロールにも欠かせない、高感度なガスセンシングの技術や製造業以外も含めた超微量センシングが拓く未来についてご紹介します。
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IoTデバイスの急激な発展のなかで、半導体の実装プロセスには、様々な形状・設置環境に対応するだけなく、コスト低減も強く求められています。この記事では、半導体の実装プロセスの難所や課題を明らかにしつつ、次世代実装技術として低温・低加重の接合を実現するコテクテッドジャパン株式会社の「ダメージフリー接合」技術の特徴についてご紹介します。
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Industry4.0・Society5.0などで提唱されたように、これからの製造業や産業がデジタル技術と連携することが必要な社会において、様々な製品・デバイスのIoT化が進められています。これらの製品・デバイスには動作スピードの高速化・高密度な部品実装を伴う集積化の要求が高く、その心臓部となるプリント基板上の電子回路の重要性が今後一層増していくと考えられています。今回は、プリント基板上の部品実装手法を解説するとともに、接続端子についてご紹介します。