日本のものづくりを自動車業界ともに支えたのは、生活家電や情報通信機器などを世に送り出したエレクトロニクス業界です。21世紀初頭の半導体微細化による飛躍的なデバイス性能向上が社会のデジタル化を加速し、すべてのモノがインタネットと繋がるIoT社会の実現が近づいています。ロボットやドローンなどのトピックスに加え、エレクトロニクス業界の開発現場に役立つ基礎知識やトレンド、ノウハウを紹介します。
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自動車産業は100年に一度の大変革を迎えるといわれており、世界各国で自動運転などの技術開発が活発に行われています。日本でも各自動車メーカーが自動運転システムを搭載した自動車の開発を進めているだけでなく、国としても力を注いでいる分野でもあります。自動運転が普及すると交通事故、渋滞の低減だけでなく物流や新たなサービスの提供など様々な効果が期待されていますが、現在の自動運転はどこまで進んでいるのでしょうか。日本、世界の6つの事例から自動運転の最新動向をご紹介します。
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2020年11月7~8日に、沖縄県宜野湾市宜野湾新漁港にて「第6回 沖縄海洋ロボットコンペティション」が開催されました。今回も引き続き、実際に海上が会場として採用されている世界的にも珍しい海洋ロボット競技大会、コロナ禍の中で開催された大会様子をお届けします。今回は、大会2日目に行われた予選、豪雨の中で行われた決勝の結果、各部門の勝者とその海洋ロボットの仕様についてご紹介します。
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前回に引き続き、WSTS(世界半導体市場統計)が定義する分類に基づいた、半導体製品の種類とその役割について紹介します。今回は、IC(集積回路)に含まれない非IC半導体製品に注目し、パワートランジスタや小信号トランジスタに代表される「個別半導体」、MEMSが大部分を占める「センサ」、受光・発光ダイオードやレーザーなどの「オプトエレクトロニクス」について解説します。
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2020年11月7~8日に、沖縄県宜野湾市宜野湾新漁港にて「第6回 沖縄海洋ロボットコンペティション」が開催されました。本大会は実際に海上が会場として採用されている世界的にも珍しい海洋ロボット競技大会で、今回は大学や工業高等専門学校など10校がその技術を競いました。そんな海洋産業における海洋ロボット分野の活性化を図る本大会の現地レポートを2回に分けてお届けします。今回は、本大会の競技部門、競技ルールなどを紹介するほか、今年の目玉競技についてご紹介します。
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市場にはおびただしい数の半導体製品が流通しています。その多種多様な半導体製品を分類する一つの指標として、統計データに基づいてWSTS(世界半導体市場統計)が定義する分類があります。今回から2回にわたり、このWSTSの半導体製品分類に基づいた、半導体製品の種類とその役割について紹介します。1回目は、WSTSによる半導体製品の分類と市場規模を解説とともに、IC(集積回路)に該当する半導体製品に注目し、「マイクロ」、「ロジック」、「アナログ」、「メモリ」について解説します。
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2021年1月20~22日に、東京ビッグサイトにて「第35回 ネプコンジャパン/第13回 オートモーティブワールド」が開催されました。毎年東京と自動車産業が盛んな名古屋で年2回開催される、エレクトロニクスおよび自動車関連事業の大規模な展示会です。前編では、ネプコンジャパンを中心にしたエレクトロニクス関連分野に注目し、導電性銅ナノインクなどの機能材料からエッジAI技術を用いたノイズキャンセリング機能など幅広い分野の最新技術をご紹介します。
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日本は世界一のカーナビ大国であるといわれており、カーナビなどのナビゲーション技術や地図の概念は日本がもともと強い分野だといいます。自動運転においてより高い交通安全を確保するため、車や交通インフラにセンサーを搭載し道路情報をリアルタイムに取得、3次元デジタルマップを作成する技術が日本で開発中です。今回は、引き続き情報通信研究機構(NICT)に、電子カーブミラーも含めた自動運転を支える交通インフラとしての「ダイナミックマップ」の可能性についてお話を伺いました。
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半導体製造の前工程では、回路パターンに沿って絶縁膜や半導体を削ったり、堆積させたりするためにリソグラフィ技術が使われており、半導体製造装置と検査装置を提供する米国や日本企業が高いシェアを示しています。一方で、かつて前工程より注目度が低かった後工程でも、技術の発展と分業化が進み台湾、中国系の企業が優位を示しています。今回は、前工程と後工程を簡単に解説しながら、各工程で高い市場占有率(シェア)を占めている企業らの最新動向をご紹介します。
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自動運転社会の実現に向けて、ドライバーが必要ない自動運転車(レベル4以上)の開発が加速化しています。一方、車や車自体に載せるセンサーなどのアプリケーション開発だけでは、自動運転の安全確保には不十分であり、それを補う交通インフラの安全サポートは必ず必要になるといいます。今回は、情報通信分野を専門とする国の唯一の公的研究機関である情報通信研究機構(NICT)に、自動運転向け交通安全をサポートするために開発している「電子カーブミラー」と、その役割についてお話を伺いました。
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2020年12月9~11日に、東京ビッグサイトでナノテクノロジーに関する国際総合展示会「nano tech 2021 第20回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」が開催されました。本展示会は環境・エネルギー、次世代電池、自動車などさまざまな分野への応用が出来るナノテクノロジーの技術が出展されていました。今回はラマン分光分析装置や走査電子顕微鏡(SEM)など分析装置の最新技術を中心にご紹介します。
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遠隔医療ものづくり技術の最新動向について医療現場からの声をもとに紹介する本連載。3回目は、聴診時の悩みに答える「デジタル聴診デバイス」の開発秘話を紹介します。医師が聴診器を長時間使用する時、聴診器の耳に挿入する部分が耳介を圧迫し、耳が痛くなるという悩みがあるといいます。このような悩みに答えるために、ヘッドフォンで聴診できるよう生体音をデジタル化する聴診デバイスを開発している株式会社シェアメディカルに、開発のきっかけや開発過程について伺いました。
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電力、航空、化学といった複数のグローバル企業と共同で点検用ロボットやサービスを開発している株式会社ハイボット。今後もスマートメンテナンス市場へ付加価値を提供し続けるため、ロボットに求められる機能すべてを完璧にこなすより、ロボットが得た情報をどう利用するかを考えるべきだといいます。今回は引き続き、同社にロボット技術革新の課題に関して伺うほか、協力企業と共に生み出されたロボット活用事例を紹介します。
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2020年11月11~13日に、東京都立産業貿易センター浜松町館にて「光とレーザーの科学技術フェア2020」が開催されました。光とレーザーの分類ごとに7種のフェアに分かれて開催され、それぞれ専門性の高い業種関係者が一堂に集う10回目の展示会です。コロナの影響もあり来場者数は減少したものの、多くの研究者・技術者の技術交流や商談会が盛んに行われていました。今回は、スペックル・ノイズの定量的な測定技術や半導体レーザーを使った光無線給電技術などについてご紹介します。
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地震や水害など災害現場で人を救助、人の代わりに危険な場所を点検・測定するなど、多様な目的で進化し続けているロボット。このようなロボットの進化には、アナログからデジタル制御への転換やクラウド・サービスの登場が大きな影響を与えているといいます。今回は引き続き、株式会社ハイボットに、アナログからデジタル制御への転換のなかで実現したコンパクトなロボットづくりに加え、創業者たちが起業時に抱いた思いについて伺いました。
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2020年12月2〜4日に、パシフィコ横浜で「国際画像機器展2020」が開催されました。本展示会では、ロボットビジョンやセキュリティなどのテーマごとにカメラをはじめとする画像を扱う企業が多数出展しました。また、同展示会の中で、「精密加工測定展2020」も同時開催。今回は、畜産業界で活用が期待される非接触3Dスキャンや職人技術の教育に活用が期待されるメガネ型視線計測システムなどについてご紹介します。
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2020年10月28~30日に幕張メッセにて「第11回Japan IT Week[秋]2020」が開催されました。これまでの展示会でも多く出展されていたハード、ソフト技術、AI、IoT、5Gなど最先端のIT技術に加え、話題の電子契約、電子はんこ技術など実にさまざまな技術の展示がされていました。コロナ禍でありながらも来場者が2万人超と、大盛況のうちに閉幕した本展示会。今回は、ポスト5G時代向け通信用部品やウェアラブル通知システムなどについてご紹介いたします。
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発電プラントやインフラ施設のパイプ、配管内などの狭い環境を点検・測定するヘビ型ロボットをご存じでしょうか。このようなロボットには、コンパクトであると同時に、高温、高湿度の環境下での安定性、防水性や放射能への耐性などが求められると言います。本連載では3回にわたり、RAAS(Robot as a Service)という考え方でロボット分野のデジタル・ツインを目指す株式会社ハイボットに、同社のロボット技術とサービス、そして同社がロボットに込めている思いについてお伺いました。
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西陣織の老舗から生体データを扱うウェアラブルデバイス企業への転身に成功、生地の製造から生体データの管理までをワンストップで手がけているミツフジ株式会社。当社の強みの一つは、多様な業界・団体との協業を可能にするコラボ力だといいます。今回も引き続き、同社の生体データによって実現したい姿を他社とどう協業しているかの事例と、そのような協業が実現できる秘訣について伺いました。
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自社の強み技術をもっている企業は、その技術を活かして需要の高い市場で勝負するにはどうすればよいかという悩みを多く抱いていると思います。その答えのヒントになる企業が、64年前西陣織工場として創業し、数年前からウェアラブルデバイス市場に参入、様々な組織と協業を行っているミツフジ株式会社です。今回は、同社の西陣織工場から生体データを扱うウェアラブルデバイス企業への転身ストーリーをご紹介します。
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最近よく耳にする「5G」。5Gは携帯電話やスマートフォンの通信を高速化するだけでなく、AIやスマートシティ、自動運転などの発展に欠かせない重要な技術であり、世界各国で普及が進められています。なかでも中国は5G分野において高い技術力を持つ企業が多く存在し、中国の動向は世界から注目されています。今回は、4Gの違いから学ぶ5G特徴のほか、中国の5G活用事例と最新動向についてご紹介します。