資本主義のもと大量生産・大量消費が宿命づけられた製造業も、デジタル化が進行しモノに縛られない価値観が生まれるなか変革期を迎えています。ものづくり・製品開発の在り方を変えうる技術として注目を集める3Dプリンター。 ここでは、様々な材料(プラスチック樹脂・金属)・手法による、3Dプリンタの基礎知識やトレンド、事例紹介に関する記事を集めました。
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これまでの連載では、3Dプリンターの代表的な造形手法を紹介してきましたが、その他にも、汎用的な3Dプリンターとしては一般的ではないものの、特徴のある造形手法があります。今回は、シート積層法、DLS、ペレット溶解積層方式、SHSといった4つの造形手法に注目し、概要や特徴、利点など他の手法と比較しながら解説していきます。
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製品のアイデアを具体化して世に出すためには、製品開発を通じて企画から設計・試作、量産化までのフローが行われます。本連載は、知ってるようで知らなかった、実際の製品の量産試作についての基礎知識を解説します。今回は、製品企画から量産試作までの全体的な進め方に注目して、注意すべき製品の仕様と「デザインの肝」の理解、3段階の試作工程について解説します。
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FDM(熱溶解積層)、光造形(SLA、DLP)、粉末焼結積層造形など、樹脂3Dプリンターの主な造形手法では、単色(1色)の造形物が得られます。しかし、一つのパーツでも面ごとに色を変えたり、マーブル模様といった出力ができる機種も存在し、試作の時点でカラーの検討が可能になるだけでなく3Dプリンターのボクセルデータ対応と合わさることで、用途が拡大しています。今回は、フルカラーの造形物が作れる3Dプリンターについて紹介します。
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一部の3Dプリンターでは使用される素材から排出される物質に対し、安全性を懸念する声もあります。しかし近年、その安全性を考慮した3Dプリンターが登場したことをご存知でしょうか?今回は、安全性や後処理の簡素化、更にはセキュリティ面などの「これまでの3Dプリンターの課題を解決する」と謳う3Dプリンターを製造している米ボストンのメーカー、RIZE(ライズ)CEOのAndy Kalambi氏にその特徴とSmart Spacesコンセプトについてお話を伺いました。
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3Dプリンターの造形手法「粉末焼結積層造形」は、他の造形手法とは異なりサポート材が不要であり、さらに強度と耐久性に優れるという特徴を持ちます。本手法は、金属造形で良く知られていますが、樹脂造形の方が先に誕生しています。今回は、樹脂の粉末焼結積層造形法に注目し、そのなかでも選択的レーザー焼結法(SLS)の開発経緯や造形原理についてご紹介します。
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3Dプリンターの4つの主な造形手法の中で、最も古く開発されたといわれている光造形法(SLA、DLP)。光造形法3Dプリンターは、スピーディになめらかな面を作ることができる特徴を持ち、試作向け造形機として用いられてきました。今回は、その光造形法3Dプリンター開発の歴史に加え、各々の光造形法の原理について詳しく解説していきます。
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近年、製造開発において多種多様な3Dプリンターが活用されています。従来はプラスチック素材の利用が主でしたが、金属、カーボン複合材・ガラス繊維などのコンポジット(複合材)を扱うことのできる3Dプリンターが登場しています。今回は、3Dプリンターの開発状況や3Dプリントのメリットを最大限に生かすための考え方「DFAM」について、3D Printing Corporationの最高技術責任者 古賀洋一郎(こがよういちろう)氏にお話をお伺いしました。
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熱溶解積層法(FDM)を開発した3Dプリンターメーカーであるストラタシス・ジャパンは、2019年に産業グレードの3種類(Antero840CN03, Diran 410MF07, ABS-ESD7)の新たな熱可塑性プラスチック材料を発表しました。今回は、FDM 3Dプリンターに使われる熱可塑性プラスチック材料の開発動向や、同社が発表した新たな熱可塑性プラスチック材料の特徴や用途についてお話を伺いました。
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3Dプリンターの代表的な造形手法として、FDM(熱溶解積層)、光造形法(SLA、DLP)、インクジェット式、粉末焼結積層造形の4つが知られています。今回は、4つの造形手法のうち、FDM、光造形法、インクジェット式にフォーカスし、造形工程などを解説しながら、近年の3Dプリンターの価格や機能・機種の変化などのトレンドも紹介していきます。
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3Dプリンターには造形手法が複数存在しており、それらは組み合わせて使われたり、これら組み合わされた手法を「独自手法」としてうたったりするものもあるため、体系的に理解することが難しい課題があります。今回より、プラスチックを対象とした3Dプリンターにおける積層造形に注目し、その中でもよく知られているFDM、光造形法、インクジェット式、粉末焼結積層造形の4つの手法や用いられる樹脂材料について解説していきます。
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低価格のエントリー機の登場により一躍注目の的となった3Dプリンター。自由な形がすぐに作れる「魔法の箱」のように持て囃される一方、基礎となる積層造形技術は製造業ではすでに一般的な技術であり、実は日本人が最初に特許出願していたことなどはあまり知られていません。本記事では、樹脂3Dプリンターに注目し、これまでの3Dプリンターの歴史や特徴、製造業における代表的な3つの用途について解説します。
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近年AM(付加製造:Additive Manufacturing)と呼ばれる3Dプリンターを利用し製造される金属部品のなかには、金属粉末射出成形(MIM)向けの材料が使用されるものもあります。では、AMはMIMの領域を侵食するものなのでしょうか? いえ、むしろMIMの市場が拡大するうえで共存共栄できるのです。最終回は、AMの現状とMIMとの違い、金属3Dプリンターによってお互いが共存できるモデルについてご紹介します。
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金属3Dプリンティングという造形手法が確立されたことで、高機能金属材料に求められる耐食性、強度、加工性の3要素を並立する新たな金属材料開発が進んでいることをご存じでしょうか。今回は日立金属株式会社が実現した、超耐食Ni基合金MAT21(R)の金属粉末化とMAT21(R) 金属粉末を用いた金属積層造形について紹介します。
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3DCADシステムのソフトウェア会社、ダッソー・システムズ。同社は、航空宇宙、自動車、素材などをはじめ12の産業領域に展開し、世界130カ国22万社に3次元モデリングを核とした開発プラットフォームを提供。そんな同社が2019年2月10〜13日の4日間、米国テキサス州ダラスにて開催した世界最大の3Dフォーラム「SOLIDWORKS WORLD 2019」の模様を現地取材でご報告します。
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ものづくりに今までとは違う次元の「スピード」が必要となり、アウトソーシングの形態も変革が求められています。そんななか、「デザイン」「開発」「設計」「試作」までを、最短時間で一気通貫にサポートする「ものづくりエキスパート企業」、クロスエフェクト社。後編では彼らのノウハウと技術に裏打ちされた“時短”の極意を中心に話をうかがいました。
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ものづくりに今までとは違う次元の「スピード」が必要となり、アウトソーシングの形態も変革が求められています。そんななか、「デザイン」「開発」「設計」「試作」までを、一気通貫にサポートするクロスエフェクト社。新規事業のなかで提供する医療向け心臓モデルでは内閣総理大臣賞を受賞するなど、「ものづくりエキスパート企業」の注目企業にその極意をうかがいました。
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トーマス・エジソン設立のグローバル企業GE(ゼネラル・エレクトリック)社が発足させたGEアディティブ(GE Additive)。金属3Dプリンティング事業の本格化で製造業は今後どのように変わっていくのか。自社の戦略のみならず今後の製造業の展望について日本統括責任者にお話を伺います。
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トーマス・エジソン設立のグローバル企業GE(ゼネラル・エレクトリック)社。そのGE社が2018年6月に日本でアディティブ・マニュファクチャリング(3Dプリンティング事業)事業を本格始動することを発表し、GEアディティブ(GE Additive)を発足。その狙いを日本統括責任者に伺いました。
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前編に続き、3Dプリンターでの試作などの可能性について名古屋のJ・3Dの高関二三男(たかせきふみお)社長に話を聞いていきます。後編では、ユーザーが用意すべき設計データ、金属3Dプリンターによる造形の可能性と技術的な限界、コスト、他社との連携などについて説明していただきました。
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金属3Dプリンターは、MITテクノロジーレビュー誌が選ぶ2018年の「ブレークスルー・テクノロジー10」の一つに選ばれたように最近になって注目を集めている技術です。今回は、早くから金属3Dプリンターを導入し、高い成長率と技術力、実績を備えた企業として一頭地を抜く存在で、受託造形出力サービスを行っているJ・3D(名古屋)の代表取締役高関二三男(たかせきふみお)氏にお話をうかがいました。