インタビューや実例をもとに、どのような場面でどのような材料・加工方法が用いられているのか、また、トラブル回避のために起こりやすい不具合事例の紹介や事故原因の解説を集めました。
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何十年もの間、その道一筋を貫く中で生み出された中小製造業のニッチな技術。このニッチな技術と最先端の研究シーズが出会ったらどんな相乗効果が起きるのでしょうか。今回は、細くしなやかな銅線をつくる随一の技術をもつ「中小製造業」と、超伝導線の研究を行っている「研究機関」がタックを組んで、長い間実現することが難しいとされた「超極細」超伝導ワイヤーの開発ストーリーを伺いました。
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昨今のコロナ禍を背景に空気環境の改善に対するニーズが高まっています。殺菌力が高い紫外線を利用した室内空調装置は市販されていますが、「人がいる空間」では利用が難しかったといいます。今回は、「人がいる空間」でも設置でき、ランニングコストを抑えながら浮遊菌を減少できる紫外線照射技術を開発したエネフォレスト株式会社に、商品開発に至る想いとコロナ時代における空気改善に関する意識改革について伺いました。
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日本農家の深刻な人手不足問題を解決すべく、農林水産省は「農業界と経済界の連携による生産性向上モデル農業確立実証事業」を推進し、2016年から2020年にかけて「スマート農業」関係の約60個のプロジェクトを採択し支援しています。今回は、先端農業連携機構で代表を務める株式会社クニエに、同事業に採択された「スマート農業」事例を2つ紹介すると共に、農業と先端技術を組み合わせる際の難しさやコツについてお伺いしました。
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生活に欠かすことのできない電気は、利用するまで幾度となく電力変換が行われています。ところが、この電力変換時における電力損失は、全発電量の10%超を占めることをご存知でしょうか。電力損失を低減させる半導体素子として「パワーデバイス」が注目されており、様々な次世代材料が開発されています。今回は、独自の結晶成長技術により低損失化と低コストを両立した「コランダム構造酸化ガリウム」の開発ストーリーをご紹介します。
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化石燃料を使わず発電時にCO2を排出しない太陽光発電は、循環型エネルギーとして注目されています。この太陽光発電の課題は、ソーラーパネルの「汚れ」による発電効率の低下。日本と比べあまり雨が降らず、膨大な数のパネルを人力で掃除していた中東に、砂漠環境に最適化した掃除機構を有する掃除ロボットを提案した未来機械。今回は、未来機械に前例がなかったソーラーパネル掃除ロボットの開発ストーリーを伺いました。
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少子高齢化が進む日本で製造業が生き残るために、製造現場の自動化は必要不可欠といえます。そのなかで活用の機会が増えている産業用ロボットは、予めプログラムを教え込む「ティーチング」作業の負荷が大きく、決められた作業の繰返しとなる工場等での利用がメインでした。今回は、ロボットに「目」と「脳」を与え「考えさせる」技術で、様々な労働環境での生産性向上を実現するMUJINに、工場・物流倉庫内作業の自動化技術とその成功の要因について伺いました。
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電子顕微鏡や表面分析装置、金属3Dプリンター・・・先端的なものづくり現場で使用される装置ですが、共通するパーツは何だかご存知でしょうか?その答えは、電子源。電子線の放出源となる、なくてはならないパーツです。今回は、電子源の中でも世界に数社しかないといわれる金属単結晶を使用した電子源を製造し、米国オレゴン州に拠点を置くApplied Physics Technologies, Inc.(APTech)の製品とその技術力について迫ります。
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緊急事態宣言と自粛要請により、日本の新型コロナウイルス新規感染者数はいったんは押さえ込まれた。だが宣言を解除し、経済活動が再開され、人々が以前と同じ行動様式に戻ると、大都市を中心に感染が再び広がり始めたようだ。今後は経済活動を止めることなく、コロナウイルスと共生する社会への転換が急がれるが、そのためにも、人間とウイルスの関係性、特に社会のあり方や人々の行動様式が感染症拡大に及ぼす影響のメカニズムとの関係をよく理解する必要がある。
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『大人の科学マガジン』の付録は、大人に知る楽しさを与える、すなわち夢を与えてくれる付録が次々と形になるまで、その裏では試作と失敗の連続です。今回も引き続き、大人の科学マガジン統括編集長で科学創造研究所所長の西村俊之氏に、2020年に発売されたトイ・レコードメーカーの設計から製造現場までの試行錯誤ストーリーと、大人向け付録製作に対するこだわりについて伺いました。
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小学生の頃、学研が各学年向けに発行していた付録付き雑誌『科学』『学習』を読んだことがある方もいらっしゃると思います。その学研が大人向けに刊行している科学実験雑誌『大人の科学マガジン』でも、斬新性と独自性が詰まった「付録」が人気です。今回は、大ヒット付録「プラネタリウム」、「テルミン」等が誕生するまでの苦労やこだわりについて、大人の科学マガジン統括編集長で科学創造研究所所長の西村俊之氏にお話を伺いました。
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産業の空洞化だけでなく、地域医療の存続も課題となっています。高度な技術を要する外科手術では、構造が複雑かつ独特な質感の臓器を扱うため、経験に頼る部分が大きいものでした。こうした経験不足を埋め若手医師や研修医の技術を高めるため、地場の中小企業2社と地域医療機関が手を組み、安価、かつ精巧な臓器模型を製作する取り組みが始まっています。今回は、引き続き伊那市で進められている共同開発プロジェクトについてご紹介します。
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中小製造業は、顧客から依頼される仕事をこなすのは得意で、自ら新しい商品を開発して事業化することは不得意だと言われてきました。一方で、中小製造業発の「完全地産」の取り組みとして2013年に「製造業ご当地お土産プロジェクト」が長野県伊那市で始まっています。今回は、デジタルモールドという新しい技術で医療やその他の分野でイノベーションを起こそうとする伊那市のものづくり企業を取材しました。
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農業従事者の高齢化や若者の農業離れに加え、コロナウィルスの影響で外国人就労者が減少し、深刻な人手不足に悩む日本の農家。特に人手が足りないのが、毎日一つひとつの収穫の時期を見極める必要のある「選択収穫」作業です。今回は、「雇う人が半減しても、農家の所得が2倍になる未来」をめざし、自動収穫ロボットを開発しているinaho株式会社に、日本の農業の課題と、その解決策についてお伺いました。
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省エネによるCO2削減が喫緊の課題となってきた昨今、グラスウールより軽く断熱性が優れた「エアロゲル」がそのカギになるかもしれません。高価な装置を用いなければ作製することができなかったエアロゲルを、独自の技術で機能を向上しつつ、コストを従来の1/60に削減することに成功したティエムファクトリ株式会社。今回は、技術開発ストーリーだけでなく、サステナブルな社会の実現に向けた想いについて同社代表取締役の山地正洋氏にお話を伺いました。
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中小企業のものづくりを支援する日本版SBIR(Small Business Innovation Research)制度。この制度を設ける横浜市は、市場調査などの入り口から製品化につながる出口まできめ細かく支援しているのが特徴的です。今回は、横浜市のSBIR制度を2年連続活用して、これまでの産業用ではなく、医療現場などでの立ち仕事をサポートする「ウェアラブルチェア」を開発した株式会社ニットーの藤澤秀行社長に、異分野向けの製品開発秘話を伺います。
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2020年2月26~28日に幕張メッセで「日本ものづくりワールド2020」が開催されました。本展示会は、製造業の短期開発、生産性向上、品質向上などに関する、設計・製造ソリューション展を軸とする6つの展示会で構成されています。
今回は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなかでもユニークな製品展示を行っていた中小企業に注目し、「産業用ロボット向けアクチュエーター」、「圧縮と引っ張りに対応できるスプリング」、「屋内向け広角平面ミラー」についてご紹介します。
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人が立ち入ることが出来ない場所での災害対応や、二次災害の恐れのある災害時の復旧作業を迅速に行えるようにしたい。そんな思いを実現すべく建機の汎用無線遠隔操縦ロボット「アクティブロボSAM」を開発したのが水陸両用車などの特装車を製造販売するコーワテックです。今回はそのロボットの特長と開発経緯について設計部顧問の大橋啓史氏にお話を伺いました。
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2020年2月26~28日にインテックス大阪で「第6回 医療と介護の総合展 [大阪](メディカル ジャパン)が開催されました。本展示会は、東京と大阪の年2回開催されており、医療や介護分野に関わる製品、技術、サービスなどが出展されています。今回は、「歩行訓練情報を見える化する医療用キャスター」、「医療・ライフサイエンス分野の産学連携を支援する関西広域連合」、「医療現場を支えるものづくり技術」についてご紹介します。
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2020年2月13~14日に、京都パルスプラザにて「京都ビジネス交流フェア2020」が開催されました。本展示会には、ものづくり企業やソリューション技術を提供する企業などが多く出展していました。今回は、京都ならでは技術・製品に注目し、「マシニングセンタで作った高温対応真空チャック」、「内歯車の歯面研削技術」、「電動部品用セラミック・ヒートシンク」、「プラスチックの染色技術」の4つをご紹介します。
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100kgの高精細小型SAR(Synthetic Aperture Radar)衛星、「イザナギ」はご存知でしょうか?マイクロ波を使って地表面を観測する衛星は過去にもありましたが、同衛星は独自構造の超軽量展開型パラボラアンテナにより1mの高分解能と従来品約1/20の軽量化を実現しています。今回は、九州大学発の宇宙ベンチャー企業であるQPS研究所に、地場企業の協力によりわずか1年半で高精細小型衛星の開発に成功したストーリーをお聞きします。