材料・加工方法の選定など、多くの知識や経験が必要となる試作開発。材料・加工・計測解析などの基本知識に加え、発注時に注意したいポイント、さまざまな加工技術の紹介など、試作開発に関わるTIPSを集めました。
-
製品のアイデアを具体化して世に出すためには、製品開発を通じて企画から設計・試作、量産化までのフローが行われます。本連載は、知ってるようで知らなかった、実際の製品の量産試作についての基礎知識を解説します。今回は、製品企画から量産試作までの全体的な進め方に注目して、注意すべき製品の仕様と「デザインの肝」の理解、3段階の試作工程について解説します。
-
FDM(熱溶解積層)、光造形(SLA、DLP)、粉末焼結積層造形など、樹脂3Dプリンターの主な造形手法では、単色(1色)の造形物が得られます。しかし、一つのパーツでも面ごとに色を変えたり、マーブル模様といった出力ができる機種も存在し、試作の時点でカラーの検討が可能になるだけでなく3Dプリンターのボクセルデータ対応と合わさることで、用途が拡大しています。今回は、フルカラーの造形物が作れる3Dプリンターについて紹介します。
-
クラッチ、と聞けばマニュアル自動車を運転したことがある読者ならば馴染み深い言葉でしょう。運転好きなら「半クラ」という足さばきがお得意な方もいらっしゃるでしょう。野地秩嘉氏の連載『部品の仕事』第17回では、長くクラッチの製造を手掛けている静岡のエフ・シー・シー(以下F.C.C.)を訪ねました。野地氏はここでクラッチの奥深さを知ることになります。
-
一部の3Dプリンターでは使用される素材から排出される物質に対し、安全性を懸念する声もあります。しかし近年、その安全性を考慮した3Dプリンターが登場したことをご存知でしょうか?今回は、安全性や後処理の簡素化、更にはセキュリティ面などの「これまでの3Dプリンターの課題を解決する」と謳う3Dプリンターを製造している米ボストンのメーカー、RIZE(ライズ)CEOのAndy Kalambi氏にその特徴とSmart Spacesコンセプトについてお話を伺いました。
-
長年、多くの多結晶線材が使われてきた機能部品は、製造プロセスに関して何十年も画期的な技術革新がなされておらず、単結晶により市場ががらっと変わることが期待されます。液からの単結晶成長方法で、成型加工や切削加工を施すことなく、高融点のイリジウムの融液から直接、安価かつ簡単にイリジウム線材を作製したという東北大学吉川彰研究室。今回は、引き続きイリジウム単結晶を作る苦労と、単結晶合成技術や温度計などさまざまな応用事例を紹介します。
-
鋳造性に優れ、自動車や二輪などの輸送機器などに使用される 「鋳造用アルミニウム合金」は、砂型・金型鋳造用合金とダイカスト用合金の2つの系統があるといいます。適用する鋳造法によって要求特性が異なるため、JIS規格では鋳造法別に分類して規定されているのです。今回も引き続き日軽エムシーアルミ株式会社 開発部長の堀川宏氏に、鋳造用アルミニウム合金の2つの系統や、顧客の求める特性やスペックを実現するメーカー開発合金について詳しくお話をお伺いします。
-
軽くて強く、リサイクル性も汎用性も高い金属、アルミニウム。飲み物の缶や自動車、新幹線、ロケットなど幅広い分野で使われています。本連載では、6回にわたってアルミニウムの基礎知識についてアルミニウム合金の開発を主力事業に据える日本軽金属グループに解説していただきます。今回はアルミニウムが持つ9つの特長と展伸用アルミニウム合金について、日軽エムシーアルミ株式会社の開発部長・堀川宏氏にお話を伺いました。
-
イリジウムやその合金材料は裂けやすいため加工性が低く、冷間加工を行うことはほとんど不可能であり、熱間加工で少しずつ何工程にも分けて成型していく必要があることから、人工的に作成することが難しいといわれています。今回は、引き続き東北大学金属研究所先端結晶工学研究部の吉川彰教授に、単結晶の作り方を説明頂きつつ、研究テーマであるイリジウムの単結晶の開発経緯などについてお話をお伺いします。
-
私たちの身の回りには、半導体や水晶など、単結晶の技術によってできたものが多数存在します。そしてその単結晶は長い研究開発によって人工的に作成することに成功しました。本連載では3回にわたり「単結晶」について、さまざまな物質で単結晶を作り、工業技術のイノベーションに役立てようとする東北大学金属材料研究所先端結晶工学研究部の吉川彰教授にご解説頂きます。今回は、研究テーマについて説明していただく前に、単結晶について基礎的なことをお伺いしました。
-
鋳造では欠陥や不具合の発生を抑えるために、各工程の様々な箇所に職人のノウハウ・知見が活かされています。引き続きminsaku(R)ロゴを入れた鉄鍋の製作企画のなかで、文字では伝えにくい鋳造工程を動画とともに分かりやすく解説します。今回は、鋳造から鋳鉄品完成までのプロセスに注目し、製造工程を動画で納めるだけでなく、試作段階で失敗した鉄鍋を前に欠陥の原因や対策など職人のノウハウについてもお聞きします。
-
材料の表面にミクロンサイズ以下の微細なパターンを付加する微細加工は「設計領域を拡大できる」ことで注目されており、光学部品や医療機器などの高付加価値コンポーネント開発にも活用されています。そんな微細加工技術の受託製造サービスが存在することをご存じですか?今回は、情報記録メディアの製造・開発で培った技術を応用し、微細加工を行う株式会社富士フイルムメディアクレストに同社の提供するサービスの魅力をお聞きします。
-
鋳鉄品の製造工程を見る機会はなかなかないのではないでしょうか。みんさく編集部は、株式会社プロトにご協力いただき、鋳造によりminsaku(R)ロゴを入れた鉄鍋を製作しました。職人集団プロトの高い技術力を間近で確認すべく富山工場を取材し、文字では伝えにくい鋳造工程を動画とともに分かりやすく解説する独自企画です。今回は、鋳造前までの事前準備に注目し、3DCADを使ったデザイン設計から3DPでの木型・砂型製作、材料用意までのプロセスをご説明します。
-
『部品の仕事』特別編後編では、引き続き「スバルの仕事」をお送りします。今回は、「クルマは動物」の思想から生まれた予防安全技術“アイサイト”の開発経緯に加え、どのような技術進化が行われてきたのか紹介し、中島航空機時代より「技術のパイオニアであれ」と叩き込まれてきた「スバルの仕事」の魅力を野地秩嘉氏独自の視点でひもときます。
-
3Dプリンターの造形手法「粉末焼結積層造形」は、他の造形手法とは異なりサポート材が不要であり、さらに強度と耐久性に優れるという特徴を持ちます。本手法は、金属造形で良く知られていますが、樹脂造形の方が先に誕生しています。今回は、樹脂の粉末焼結積層造形法に注目し、そのなかでも選択的レーザー焼結法(SLS)の開発経緯や造形原理についてご紹介します。
-
野地秩嘉氏の連載『部品の仕事』特別編として、“スバルの仕事”をお送りします。戦前「中島飛行機」という東洋有数の軍用機メーカーを前身とする、日本の自動車メーカーSUBARU(スバル)。全世界に“スバリスト”と呼ばれる熱狂的なファンを持つ『スバルの仕事』とは、どのようなものなのでしょうか。戦前に技術指導を行ったアンドレ・マリー技師の教え「搭乗者を守る」をルーツに持つ、スバルの安全に対する考え方を詳しく野地秩嘉氏が聞き出します。
-
『部品の仕事』第16回は車載エレクトロニクスに特化した会社クラリオンの後編です。前編に引き続き、カーオーディオにおける音のチューニング方法、同社が提供する「フルデジタルサウンド」の特性やユーザーにもたらす効果をお伺いしました。更に、インタビュー後に野地氏がデモンストレーション・カー試乗し、ユーザー起点の「部品の仕事」として創られた音像環境を体感した様子もご紹介します。
-
3Dプリンターの4つの主な造形手法の中で、最も古く開発されたといわれている光造形法(SLA、DLP)。光造形法3Dプリンターは、スピーディになめらかな面を作ることができる特徴を持ち、試作向け造形機として用いられてきました。今回は、その光造形法3Dプリンター開発の歴史に加え、各々の光造形法の原理について詳しく解説していきます。
-
野地秩嘉氏の連載『部品の仕事』第15回は、車載エレクトロニクスに特化した会社のクラリオンです。同社が製品開発を行うのが、自動車を購入すると標準で搭載されているオーディオシステム。ベアリングやワイヤハーネスなどの自動車会社と部品会社の技術者が一体で行ってきた自動車部品開発とは異なり、ユーザーの好みを知ることが重要です。今回は、カーオーディオの変遷と車内空間におけるサウンドチューニングの必要性など伺いながら、ユーザー起点の「部品の仕事」を探っていきます。
-
金属3Dプリンター向けに開発された新素材「アルミニウム合金粉末(アルミニウム・パウダー)」。アルミニウム合金の持つ軽量性・耐食性に加え、後加工などで重視される高い快削性といった特徴から金属積層への適用に強い期待がある一方で、新素材開発には材料特有の課題がありました。今回、この新素材について私たちが知っておきたいことを、アルミニウム粉末の国内生産を行う東洋アルミニウムの今井宏之氏にお伺いしました。
-
2019年11月27~29日に、幕張メッセにて「第6回鉄道技術展2019」が開催されました。鉄道インフラに関する本展示会では、日本の技術だけでなく海外の技術も積極的に出展されているのが特徴です。今回は数ある展示の中からものづくりに関係する特徴的な出展に注目し、車両内での居心地のよさを実現する技術、レール軌間の調整技術、緩みにくいボルト・ナット締結技術の3つをご紹介します。