鉄鋼、アルミ、銅、チタン、マグネシウム、貴金属をはじめとした金属材料の加工技術に関する記事を集めました。
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2020年12月7~9日に、東京ビッグサイト・青海展示棟Aホールで「中小企業 新ものづくり・新サービス展2020」が開催されました。本展示会は、「ものづくり補助事業(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助事業)」に参画した事業者のみが出展する展示会で、同事業によって開発された新しい技術や製品を紹介しています。今回は、ノンシアン・ニッケルフリーの合金メッキ処理技術や化学研磨技術を使ったチタン合金の研磨技術などについてご紹介します。
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2020年12月9~11日に、東京ビッグサイトで「SURTECH 2021 表面技術要素展」が開催されました。この展示会は表面処理技術・加工装置をはじめ、表面処理に関するあらゆるモノとサービスが一堂に会するイベント。今回は、「無電解ニッケルめっき」や「アルマイト処理(陽極酸化処理)」などものづくり現場で広く使われている表面処理技術や石炭火力発電所、ゴミ焼却場などで使用する「排水用重金属処理剤」などについてご紹介します。
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金属加工法の一種であり、常温下で金属に金型を合わせて圧を加えることで成形する冷間鍛造。冷間鍛造は、目的の形状に至るまでのプロセスが非常に重要であり、どのように工程を設計するかがその後の製造効率や製品の精度に大きく影響するといいます。今回は、1964年創業以来、冷間鍛造だけでなく金型製作も行い、自動車安全部品や工作機器部品などを製造している株式会社飯塚製作所に、同社の技術力と提案力でより安く、スピーディーに製品を仕上げるノウハウについて伺いました。
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「精密機械加工をどこにどう頼むか」「工具の再研磨やメンテナンスを頼みたい」といった悩みを抱える方々、「ものづくりサポートセンターtomakichi(トマキチ)」をご存じでしょうか。精密機械加工サービスや再研磨丸投げサービス、切削工具などの無料オンラインセミナーなどを提供しているサイトです。今回は、このtomakichiを運営している高知の機械工具専門商社、株式会社TOSAMACHINEに、高知県内外企業とのネットワークを活かした同社のサービスについて伺いました。
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日本のものづくりの根幹を担う産業の一つ、鋳造業。その鋳造に欠かせないのが「型」です。できあがり製品の模型を正確に製作し、その模型によって鋳型を造り、そこに溶かした金属を流し込んで鋳物を生成します。今回は、1946年創業以来、造船、自動車などあらゆる産業で使われている鋳造型を製作している高知機型工業株式会社に、他社と差別化できる鋳造型制作の技術とノウハウについて伺いました。
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自動車の更なる軽量化を実現するためにアルミ合金部品の製法に求められているのは、鍛造と同等以上の強度、ダイカストに近い生産性、鉄と同等以上のコストレベルだといいます。その実現に挑んでいる企業のひとつが、アルミの半凝固スラリーを用いて高圧鋳造する「半凝固ダイカスト法」を開発しているHGプレシジョンです。今回も引き続き、同社に「半凝固ダイカスト法」から鍛造並みの強度を得るために改良中の「半凝固プレス法」の開発ストーリーと自動車の軽量化への可能性について伺いました。
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鉄やアルミ合金などの金属材料の鋳造法として広く使われている「ダイカスト法」。この加工法は、複雑な形状の製品をひとつの工程で量産し生産コストを削減できる等の長所がある一方、加工品の精度を落とす「気泡巻き込み」や「引け巣」の欠陥が生じうるという短所もあります。今回はその欠陥を減らす方法の一つとして、アルミニウムの「半凝固状態」に着目し、「半凝固ダイカスト法」を開発しているHGプレシジョンに話を伺いました。
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時計に使われる精密部品から船舶に使われる数メートルのシャフトまで、様々な金属の機械部品を作る時使用する旋盤加工。機械部品の加工品質を高めるには、ターニングセンタなどの工作機械の使用以外にも、それを使いこなす技術者の腕も欠かせない要素だといいます。今回は、農業機械や建機など大型機械部品の旋盤加工を得意とし、社員数の2/3が勤続15年以上のベテラン技術者で構成されている高須工業株式会社に、当社がもつ大型・薄物部品の旋盤加工技術の特徴や、品質第一へのこだわりについて伺いました。
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2020年10月7~9日にインテックス大阪で「関西ものづくりワールド2020」、「第8回関西高機能素材Week」が開催されました。コロナ禍の影響が大きく前回の出展社数の約半分の規模になったというものの、関西圏を中心に出展社も戻りつつあるようで、遠隔ではなくやはりリアルな展示会の重要性が再認識されているようです。今回は、ロストワックス精密鋳造によるさまざまな加工事例のほか、家庭向け植物工場、紫外線照射による減菌装置についてご紹介します。
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日本人の死因の上位に入る「脳血管疾患」。多くの場合は手指に麻痺が残り日常生活への影響が大きいと言われています。この手指の動きを助けるリハビリ用装具は、手指の関節が多く骨格が複雑なため、技術的ハードルが高く実用化が難しいと言われてきました。今回は、手指の筋電を感知し動きをサポートする小型で安価なリハビリ用ロボット装具を開発している「メグウェル」に、地場企業と大学がタックを組んだ経緯など開発ストーリーを伺いました。
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2020年9月9~11日に愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)で「第5回 名古屋ものづくりワールド2020」が開催されました。ものづくりワールドは、東京、名古屋、大阪で年に3〜4回開催され、機械部品や工場設備、計測機器などに関係する企業や団体が毎年1,000社以上出展している展示会です。今回は、板バネを使った軸継手(カップリング)のような機械部品や、バリ取りの自動化など金属・樹脂加工時の新しい技術についてご紹介します。
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アルミニウム材料は様々な形状に加工できる特徴を活かし、薄いアルミホイルから、アルミサッシのようなものから大きな部材まで存在し、建築材料、自動車、産業機械、飛行機などで用いられています。アルミニウムの加工方法には、圧延、鋳造、ダイカスト、鍛造、押出などいくつもの種類がありますが、希望の断面形状に加工できるのが押出加工です。今回は、アルミニウム製品の製造メーカーである、日軽金アクト株式会社の谷津倉政仁氏に、押出加工の基礎知識や輸送機器などの利用事例についてお伺いしました。
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鉄鋼と聞くと鉄(Fe)をイメージする方も多いと思いますが、鉄鋼は鉄を主成分とした合金で、鉄とは異なる金属材料です。強度が高く、加工性に優れるなどの特徴からものづくりには欠かせない鉄鋼。今回は、みんさく編集部が、ものづくりに携わる人が最低限知っておくべき鉄鋼の基礎、鉄と鋼の違い、特徴、種類、加工方法について簡潔に整理しました。鉄鋼を使うことになった、ものづくり現場への配属が決定したなど、鉄鋼について改めておさらいしたい方は、ぜひご一読ください。
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私たちの生活を支える、社会インフラ機器などの部品で広く使用されている工業用クロムめっき。しかし、同めっき液に含まれる6価クロムによる廃棄後の土壌汚染や地下水汚染、健康被害の発生が報告されるなど環境や人体に有害な物質としても知られ、EUでは6価クロムの使用を制限する規制が施行されています。今回は、日立製作所 研究開発グループの兼元主任研究員と川村研究員に、このクロムめっきの代替として、クロムめっきに相当する耐食性・耐摩耗性を実現した「多層硬質ニッケルめっき技術」の特徴を解説頂くと共に、同研究成果が持続可能なモノづくりの実現にどのように貢献できるかお伺いしました。
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金沢大学設計製造技術研究所でのモノづくり研究開発動向を紹介する連載第4回では、引き続き古本達明教授に高精度化に向けた金属AM(金属3Dプリンター)の研究開発について伺います。同研究では、高速度カメラ用いて金属AM造形時のスパッタやヒュームの発生などを可視化することで、その発生要因を探っています。今回は、高速度カメラによる可視化の特徴をはじめ、造形と切削を交互に繰り返す技術を用いた水管の高精度金型加工の実例をご紹介します。
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地域のモノづくり技術を活かし、新たなオープン・イノベーションを模索する金沢大学 設計製造技術研究所でのモノづくり研究開発動向を紹介している本連載。第3回は、金属AM(金属3Dプリンター)に注目し、金属AMによる金型製作の高精度化研究を行う金属AM研究班の古本達明教授に、金属AMの課題や高精度化に向けた研究アプローチについてお伺いしました。
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アーク溶接、肉盛溶接など、ものづくり現場で行われている金属接合技術は多岐にわたります。そのなかで、爆薬が爆発する時に放出する瞬間的な高エネルギーを利用した「爆発圧着」という金属接合技術をご存じでしょうか。爆発圧着技術で製造された高性能材料「BAクラッド(R)鋼板」は、化学工業・石油精製・石油化学・電力プラントなど、強度と信頼性が求められる環境で使用されています。今回は、爆発圧着技術を50年以上にわたって研究・事業化してきた旭化成に、技術の特徴や活用事例、新たな技術開発の展望について伺いました。
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何十年もの間、その道一筋を貫く中で生み出された中小製造業のニッチな技術。このニッチな技術と最先端の研究シーズが出会ったらどんな相乗効果が起きるのでしょうか。今回は、細くしなやかな銅線をつくる随一の技術をもつ「中小製造業」と、超伝導線の研究を行っている「研究機関」がタックを組んで、長い間実現することが難しいとされた「超極細」超伝導ワイヤーの開発ストーリーを伺いました。
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機械加工を委託する時、どの会社に任せればよいか判断できないと悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか。一見、機械加工設備が同じなら、加工品の品質も大きな差がないと思われがちですが、実際はそう単純ではないそうです。今回は、日々見学者が訪れる静岡県の三島・沼津地域の日幸製作所に訪問、工場見学し、最近は医療・宇宙・工業用ロボットなどの新領域にも力を入れる同社が大企業をはじめとするお客様からどのような視点で選ばれているのかを伺ってきました。
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樹脂製の製品を考えた際、量産性を高めるに射出成形で用いた金型が有用です。試作の初期段階では金型を意識する必要はありませんが、量産前の設計や試作の段階では製品がどのような金型を使って製造されるのか想定しておきましょう。今回は、金型による射出成形から製品取り出しまでの工程と、そして金型の中で充填される樹脂の通り道の一つであるゲート形状の選び方ついて解説します。