鉄鋼、アルミ、銅、チタン、マグネシウム、貴金属をはじめとした金属材料の加工技術に関する記事を集めました。
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イメージ図や図面に落としたものを、実際に製品化していく。その過程には、加工に関する非常に多くの知識と技術、経験が必要になります。埼玉県川口市に本社を構える株式会社相馬製作所は、薄板鋼板の加工を中心とした精密プレスと板金加工の会社です。幅広いジャンルの企業約140社との取引経験から得たノウハウを生かし、設計者やデザイナーのさまざまな「作りたい」に応えています。今回は相馬製作所に、製品化するために必要な技術力や対応力についてお話を伺いました。
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建造物に欠かせない胴縁やブレース。そういった建材の金属加工において精度の高い製品をつくるためには図面を読み取る力が重要で、実際の工程に入るとさまざまな問題が出てくることがあるため問題になりそうな場所を先読みするそうです。今回は、長崎県長崎市にある建材の金属加工を一手に引き受けている有限会社S・Sメタルに同社の事業内容や強み、大事にしていることなどについて話を伺いました。
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複雑な機構を持ち、サイズや精密さにこだわりがある成形品に用いられるプラスチック射出成型金型。金型製作においては、精密加工を精度高く実現できる技術力が重要であることはもちろん、その前の設計段階でどのように構想するか、工夫することも大切だそうです。今回は、福岡県遠賀郡に本社を構える、プラスチック射出成型金型の作成を手掛け、量産の立ち上がりの速さが強みでもある豊洋エンジニアリング株式会社(取材当時)、現在のT・D・Cモールド株式会社にその秘訣とプラスチック射出成形金型のポイントについてお話を伺いました。
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2022年1月26~28日の3日間、東京ビッグサイトにて「nano tech 2022 国際ナノテクノロジー 総合展・技術会議」(オンライン展示は2021年11月26日~2022年2月28日)が開催されました。カーボンニュートラルや次世代の半導体など、新たな時代を牽引しうる存在として期待されるナノテクノロジーやそうした素材を扱う企業が一堂に会し、素材の管理や観察、加工の技術などさまざまな展示が行われていました。今回は、グラフェンでできた不燃性バッテリー、DELL複合加工技術、プロペラレスな自転・公転方式ミキサーに加え、既存事業で培ったゴム成形や設計技術を活かした白血球捕捉チップの展示内容を紹介します。
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2022年1月26~28日の3日間、東京ビッグサイトにて「TCT Japan 2022 (3Dプリンティング&AM技術の総合展)」(オンライン展示は2021年11月26日~2022年2月28日)が開催されました。同展示会では、3Dプリンターの急速な発展に伴い、そのための材料・評価/分析や加工、生産管理製品開発といった周辺領域のプレイヤーによる展示も行われていました。今回は3Dプリンティング・アディティブマニュファクチャリングに注目し、カーボンナノファイバーを材料とした3Dプリンター、3Dプリンター向け海洋生分解性材料、金属3Dプリンター造形の仕上げで注目の小型真空脱脂焼結炉、3Dプリンター造形による透明バイオリンの展示内容を紹介します。
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銅は、鉄やステンレスに比べて加工が難しい材料です。柔らかい素材である銅加工は慎重を要します。品質の高い銅加工を行うため、傷や汚れを付けないための取り扱いや、表面の仕上げ方や汚れをきれいに落とす洗浄方法が重要で多くのノウハウが必要だと言います。今回は、大阪府八尾市にある精密板金製品や精密プレス製品の試作を行う有限会社たくみ精密鈑金製作所に銅加工の流れとノウハウいついてお話を伺いました。
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径が大きく、厚くなるほど加工が難しくなるステンレスパイプ。その硬さから小さいRに曲げるのが難しく、「エルボ」に溶接して曲げることになるため、時間とコストがかかります。特殊なベンダー機を使用することでステンレスパイプに曲げ加工を施すことができますが、機械さえあればいいというものでもありません。ステンレスの特徴を理解し、それに対応した機械と高い技術や経験が必要だと言います。今回は、広島県尾道市にあるステンレスや鉄、銅などのパイプの加工を行うサンライト工業有限会社にステンレスパイプの特徴や同社の加工技術についてお話を伺いました。
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品質の要求レベルが高い高精度部品。医療機器などに使われる部品は、部品の傷や打痕、油の付着さえも人命に関わるかもしれないため、鉄、ステンレス、銅材なども、アルミのような柔らかい素材と同じように慎重に取り扱うよう気をつけていると言います。今回は、福岡県柳川市にある、金属の精密加工事業を手掛ける株式会社高口精密工業に幅広い精密部品の加工を高品質・短納期で実現できる強みについてお話を伺いました。
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2021年12月8〜10日の3日間、幕張メッセにて「第12回 高機能素材Week」が開催されました。本展示会は、製品の高付加価値化に繋がる素材技術が一堂に出典する展示会で、自動車など身近な産業からエレクトロニクス、医療機器、航空・宇宙などの各業界の技術者、研究開発・製造担当者らが4万人以上も来場していました。コロナ禍でありながらもかなり展示会らしさが戻ってきた本展示会の様子を2回に分けてご紹介します。今回は、「機械・高機能素材編」として印象に残ったレーザー溶接深度解析用非破壊モニタ、クリーンエネルギーによる部品製造、低環境負荷セルロースナノファイバー製造方法やお米を使ったバイオマスプラスチックの展示内容をご紹介します。
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産業機器とは、会社や工場内で製造をするために必要な物や設備すべてを指します。産業機器の製造では、使用時の環境や運ぶ物の重さなどを加味しながら、一つひとつ製品の図面を引き、実際に加工可能な状態まで仕上げ、蓄積した知識やノウハウを最大限に生かすことで、スピーディーで高品質な一貫生産を実現できると言います。今回は、広島県東広島市にある業務用洗濯機や物流用パレットなど、産業機器の一貫生産を行っている有限会社ハイマックスに設計から部品製造、組立、塗装まで一貫生産できることの強みについてお話を伺いました。
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最も古い金属加工法のひとつ「鍛造」。発電タービンローターや原子炉圧力容器などの大型製品や、自動車や電子機器の精密部品など、多種多様な製品が鍛造加工で作られます。鍛造加工法の種類、特徴、適用できる材料とその特性、鍛造加工部品の例など紹介します。
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切削、研削に代表される除去加工。除去加工は、希望の形状を高い精度で実現することができます。この記事では、そんな除去加工の種類、加工に用いる工具、加工による製品の実例など、製品設計をする際に押さえておきたいポイントをまとめました。
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検査治具とは、目的に合わせてゲージや測定機を使って製品の良し悪しを判断・検証する工具のことです。検査治具は、誰でも、簡単に、正確に、製品の良し悪しが判断できます。例えばゲージによる検査は作業者の技量の差が出づらく、扱いやすいというメリットがあり、目的に合わせた製品の良し悪しを、誰もが素早く判断することができるそうです。今回は、宮城県にある金型製作や精密部品加工、各種自動機の設計製作など、金属加工を専門に行う、大研工業株式会社に検査治具に関する基本事項や潮流、加工時の要件などについてお話を伺いました。
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製缶加工では小型の製品の場合、一般的に製缶加工ですべてを組み立ててから機械加工しますが、大型製品を機械加工するとなると対応できる機械が限定され、機械加工に膨大なコストが掛かります。しかし、組み立て順序を加味し、製缶技術で溶接しながら部品を組み立てることで指定の公差を守ることができ、機械加工したのと同じ精度の製品に仕上げることができ、高い精度を保ちながらもトータルコストを抑えられるそうです。今回は、産業機械部品における製缶加工と機械加工、メンテナンスの3事業を手掛ける北海道伊達市にある株式会社ミヤタ技研工業に躍進し続ける理由や原動力についてお話を伺いました。
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金型とは、プレス加工などの様々な製品の生産に使用される金属で作られた型のことです。金型の製造は高いイメージがありますが、それなりの強度の金型であれば安く製造でき、精密板金で作るより製品の質が安定します。また、製造コストが3〜4割安くなる場合もあると言います。今回は、兵庫県姫路市にある金属加工の会社で金型の設計・製造から機械組み立てまで一貫して行うパイオニア精工株式会社に金型を使用したコストダウンと品質の安定化についてお話を伺いました。
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ここでは金属加工法の一つである金属3Dプリンターを取り上げます。まず押さえてほしい基礎知識として、原理、使用される金属材料、特徴と課題や活用事例などを解説します。
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2021年10月13~15日に、マリンメッセ福岡にて「第37回モノづくりフェア2021」が開催されました。モノづくりフェアは、自動車産業をはじめとする九州のモノづくり企業や団体が、それぞれの技術・研究や、また近年進んでいるデジタル化への取り組みなどを業界関係者や学生などに向けて展示している大規模な展示会です。今回は、膨張を極端に抑えたガラスセラミックス、ダイカスト鋳造で金型の入れ子(キャビティー)だけをカセット交換するシステムなどのものづくり技術の動向についてご紹介します。
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金属3Dプリンターの造形方法には、主にパウダーベッド方式とパウダーデポジション方式があります。金属3Dプリンター造形は、一般的に装置、粉体ともに機械加工に比べ値段が高く、造形精度等で課題があり、最終製品への適用は航空宇宙業界などの軽量化、部品点数削減などによるメリットが生まれる高付加価値部品に留まるケースが多いと考えられています。本状況下にて、光学機械などを製造・販売する株式会社ニコンは得意とする光学設計などの技術を活用し、パウダーデポジション方式に分類される金属3Dプリンターを開発しました。今回は、金属3Dプリンターの造形方法を整理しつつ、同社が開発した3Dプリンターの特徴や開発コンセプトに加え、金属3Dプリンターの適用先拡大や装置開発の展望までお伺いしました。
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加工や溶接など製造工程の内容が多岐にわたる特殊案件。協力メーカーと意見交換しながら綿密に連携することで、製作工程の把握が迅速にでき、製作技術の向上にもつながるため、納期を確実に守りながら、品質の高い製品をお客様に提供することができるそうです。今回は、長崎県大村市にある、商社として事業展開する一方、自社工場にて鉄やステンレスを中心とした機械加工品や溶接品の製造を手掛ける有限会社里商会に特殊案件が自然と集まる理由とともに、どのように特殊案件をこなしているのかお話を伺いました。
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大きく重量もある機械装置の製造は、経験がなければうまく組み立てられないこともあります。組み立てや溶接の順番を間違うと、それ以上回転させたり移動させたりができなくなることもあり、品物にならないこともあるほどで、大型製品の製造は、経験を積んだ職人でなければ難しいと言います。今回は、福岡県古賀市にある、商業施設や工場に設置される空調機関連製品、消音機、キューピクル、配電盤、非常用発電機の燃料タンクパッケージといった大型機械装置の製缶加工を行う株式会社柴垣製作所に大型の製品に対応できる設備や技術力についてお話を伺いました。