機械製品から玩具まで至るところに用いられている「ばね」に代表される機能部品、新素材開発などさまざまな研究開発で欠かせない試験片に関する記事を集めました。
-
電力変換装置製造技術は太陽光発電やEV車、燃料電池などを始めとした新電力関連で注目されていますが、長年利用されている古い設備にも広く利用されており、それらの装置の新規製造・修理・メンテナンスを行なう事業者が少なくなくなっているという課題もあります。今回は、産業機器や自動車や電車、医療機器向けの電力変換装置の設計から製造、修理・メンテナンスまでを自社で一貫して行う東京都杉並区に本社を構える、東京精電株式会社に電力変換装置のカスタムオーダーについてお話しを伺いました。
-
2021年10月13~15日までインテックス大阪にて「国際粉体工業展・大阪2021」が開催されました。国際粉体工業展は、食料、プラスチック、繊維、医薬をはじめとする有機系、金属やセラミックなどの無機系など、多種多様な粉体素材を扱う展示会です。粉体は、工程の改善や効率化が期待できる電源、センサーなどさまざまな技術の展示や技術動向を情報収集できる場となっています。今回は、粉体や粒子に関しての除去・清掃、ナノ微粒化、輸送、加工などに関連する装置や技術をご紹介致します。
-
機械用のタンクには大きく燃料タンクと作動油タンクがあります。燃料タンクはエンジンを稼働させるための軽油を蓄えておくタンクで中は空洞の構造になっています。一方で、作動油タンクはオイルを出したり戻したりするため、複雑な構造を設計し、かつ漏れのないように溶接するためには高い技術力が必要だと言います。今回は、奈良県磯城郡に本社を構える、建設機械向けのマフラーやタンクなどを主に手掛ける株式会社汎建製作所にタンク、マフラーなど大型ハコモノを手がける工夫についてお話を伺いました。
-
ギアは動くものに必ず必要な部品です。ギアは、金型自体を作ることができても、金型通りに成形できるわけではありません。形状提案や成形条件等、さまざまなノウハウが必要なので、設備があるからといってすぐに製品化できるわけではないと言います。今回は、愛知県岡崎市に拠点を構え、主に樹脂部品の金型設計・製作、成形加工。自動車部品などを中心に、提案型の試作開発と量産を行う株式会社ハマダ工商にこれまで培ってきた強さについてお話を伺いました。
-
2021年6月23~25日に、東京ビッグサイトにて「TECHNO-FRONTIER 2021、第30回モーション・エンジニアリング展」が開催されました。TECHNO-FRONTIERは、メカトロニクス、エレクトロニクスに関する11もの展示会によって構成され、モーター、電源、センサーなどさまざまな技術の展示や技術動向を情報収集できる場となっています。今回は、アキシャルギャップモーターや食品ハンドリングロボットなどの要素技術からグラファイト・ブロックなどの材料まで、最新動向をお伝えします。
-
ばねは、身の回りにある自転車やボールペンなどに使用されるほか、自動車や船舶、印刷機械など様々な産業で使われています。どの製品にも部品のトラブルはつきものですが、ばねも使っているうちに寸法が徐々に変化し、ばねの力が弱くなっていく「へたり」や折損などが生じます。しかし、このようなばねのトラブルも工夫次第で折れにくい、変形しにくいばねに変われるといいます。今回は、山形県でばねの設計・製造会社を行っている鶴岡発條株式会社に、ばねのトラブルを解決するポイントと、同社の誠実な試作品製作ノウハウを伺いました。
-
2021年4月9~10日に、インテックス大阪にて「第47回ジャンボびっくり見本市」が開催されました。ジャンボびっくり見本市とは、東京、大阪にて1975年から開催されている電設業界の大規模な展示会です。新型コロナウイルスの影響で中止された昨年の見本市から約2年ぶりの開催となります。今回は、ハンズフリーの「拡声器」や、搬送用「電動シリンダー」、「リニアコンベアモジュール」など、電設業界の最新動向についてご紹介いたします。
-
2021年2月3~5日に、幕張メッセにて「第32回日本ものづくりワールド2021」が開催されました。本展示会は設計・製造ソリューション展を軸に、製造業に関する企業や団体が出展する9つの展示会がまとまった会です。東京、名古屋、大阪で年に3〜4回開催されてきました。今回は、アプセット鍛造、波動歯車減速機、ピアスナットなど加工法から機械要素まで幅広い分野のものづくり最新動向をご紹介します。
-
『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第14回は、引き続きAOKIのオリンピック/パラリンピックの公式ユニフォームを紹介します。通気性、伸縮性を重視したポリエステル製の編み地使用や縁起の良さを取り入れたジャケットデザイン、そして標準の体形ではない選手一人一人に合わせた採寸の精度など、ユニフォームに込めた「日本の本物のサービス」について伺いました。創業者が1964年東京大会で抱いた無邪気な夢がどんな思いで技術レガシーとして実現されたか野地氏が迫ります。
-
2020年11月18~20日に、東京ビッグサイトで「国際粉体工業展・東京2020」が開催されました。同展示会は東京と大阪で交互に隔年で開催されており、食料、有機系、無機系など、ものづくりに重要なさまざまな粉体に関する技術が展示されていました。ものづくりでは、粉体による工程の改善や効率化がはかられる一方、粉体特有の課題も存在します。今回は、そういった課題を助ける技術をご紹介します。
-
2020年10月28~30日に幕張メッセにて「第11回Japan IT Week[秋]2020」が開催されました。これまでの展示会でも多く出展されていたハード、ソフト技術、AI、IoT、5Gなど最先端のIT技術に加え、話題の電子契約、電子はんこ技術など実にさまざまな技術の展示がされていました。コロナ禍でありながらも来場者が2万人超と、大盛況のうちに閉幕した本展示会。今回は、ポスト5G時代向け通信用部品やウェアラブル通知システムなどについてご紹介いたします。
-
『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第12回は、引き続きブリヂストンのバリアレス縁石を紹介します。縁石開発は、これまで同社が培ってきたタイヤ開発の知見が根本にあるというブリヂストン。運転手ストレスの軽減と、乗客の乗降時間短縮を両立するバリアレス縁石は、どのようにして開発され、どのような工夫がされているのでしょうか。今回は、ブリヂストンの研究施設プルービンググラウンドだけでなく、奇しくも同じ日に普通のバスでも乗り降りを行った野地氏が、技術レガシーとなりうると感じた「バリアレス縁石」の顧客提供価値に迫ります。
-
『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第11回は、ブリヂストンからバリアレス縁石を紹介します。夏季大会は、選手や関係者を選手村から各競技会場へ運ぶバスがほぼ24時間運航するといいます。競技に遅れることはできない選手にとって、車いすに乗っても大きな荷物を持っても素早くバスに乗り降りできることは重要であるため、バリアレス縁石が採用されることになりました。今回は、タイヤのようなゴム製品で知られたブリヂストンが縁石を提供することになった経緯について、那須塩原にあるブリヂストンの研究施設プルービンググラウンドで話を伺いました。
-
家電から産業機器まで幅広く使われている電子回路基板。その組み立てには、「共晶はんだ(鉛はんだ)」が使用されましたが、鉛による環境汚染やEUでの鉛使用制限の規制の影響で、現在は「鉛フリーはんだ」が主流になってきています。この「鉛フリーはんだ」は、鉛はんだより温度コントロールが難しく高い技術を要するといいます。今回は、1983年に創業以来、長年培ってきた「はんだ」によるアッセンブリ技術を持つ株式会社土佐電子に、同社がもつ「鉛フリーはんだ」技術の特徴や、ものづくりへの姿勢について伺いました。
-
「ものづくり」の雄のトップから「ものづくり日本」再興の指針へのヒントを伺う連載第5回では、引き続きシグマの山木和人社長に、本インタビュー総括としてニューノーマルにおける日本のものづくりの展開についてお伺いました。日本のものづくり空洞化で製造業を希望する若者が減っているなかでも、「おしなべて優秀で倫理観、道徳意識も高く、ミニマリズムみたいな美的感覚も持っている日本の若者」は十二分に競争力はあるそうです。
-
2020年9月9~11日に愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)で「第5回 名古屋ものづくりワールド2020」が開催されました。ものづくりワールドは、東京、名古屋、大阪で年に3〜4回開催され、機械部品や工場設備、計測機器などに関係する企業や団体が毎年1,000社以上出展している展示会です。今回は、板バネを使った軸継手(カップリング)のような機械部品や、バリ取りの自動化など金属・樹脂加工時の新しい技術についてご紹介します。
-
「ものづくり」の雄のトップから「ものづくり日本」再興の指針へのヒントを伺う連載第4回では、引き続きシグマの山木和人社長に、コロナ禍における生き残り戦略のポリシーについて詳しくお伺いました。雇い止め等雇用調整が進むなかでも「雇用を守ることが会社の経営目標の上位にある」という当社の「メイド・イン・ジャパン」のこだわり。そのこだわりはコロナ禍でも変わらず、エンジニアの提案を注視する当社ならでの製品を造っていくそうです。
-
スマートロックや温湿度センサーなど、あらゆる分野で私たちの生活に浸透しているIoT(モノのインターネット)。一方でIoTの普及に伴い電源問題が浮き彫りになっています。身近な振動や動きで発電する振動発電がその一端を担う技術になるかもしれません。今回は、逆磁歪効果を利用した振動発電技術の基本原理(平行梁型)を発明した金沢大学の上野敏幸准教授に、電池フリーのIoTデバイス実用化に向けた振動発電技術について伺いました。
-
「ものづくり」の雄のトップからニューノーマルにおける「ものづくり日本」再興の指針へのヒントを伺う本連載。第3回は、海外に工場を持たず日本で造ることにこだわりつづけている日本有数の光学機器メーカー、シグマの山木和人社長です。ものづくり現場におけるテレワークの実態や、「濃密な、協力し合う人間関係の中から最高のものを作る方が強み」という当社の生き残り戦略についてお伺いいたしました。
-
『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第10回は、引き続きセコムの警備システムを紹介します。「オリンピックの警備は恩返し」というセコム。本大会に向けて、不審者など異常を早期発見する民間警備業の視点から生まれた、上空(俯瞰)、陸上(仮設)、警備員(対人)という3つの視点から統合監視システムを開発しました。今回は、現場担当者に抜擢されたセコムの高橋哲也氏に、技術レガシーとして残っていくことが期待される「統合監視システム」の開発ストーリーをお伺いします。