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電力変換装置製造技術は太陽光発電やEV車、燃料電池などを始めとした新電力関連で注目されていますが、長年利用されている古い設備にも広く利用されており、それらの装置の新規製造・修理・メンテナンスを行なう事業者が少なくなくなっているという課題もあります。今回は、産業機器や自動車や電車、医療機器向けの電力変換装置の設計から製造、修理・メンテナンスまでを自社で一貫して行う東京都杉並区に本社を構える、東京精電株式会社に電力変換装置のカスタムオーダーについてお話しを伺いました。
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複雑な機構を持ち、サイズや精密さにこだわりがある成形品に用いられるプラスチック射出成型金型。金型製作においては、精密加工を精度高く実現できる技術力が重要であることはもちろん、その前の設計段階でどのように構想するか、工夫することも大切だそうです。今回は、福岡県遠賀郡に本社を構える、プラスチック射出成型金型の作成を手掛け、量産の立ち上がりの速さが強みでもある豊洋エンジニアリング株式会社(取材当時)、現在のT・D・Cモールド株式会社にその秘訣とプラスチック射出成形金型のポイントについてお話を伺いました。
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鋳造用木型とは、その字の通り鋳物を作るための型です。鋳物は型に溶かした金属を流し込んで固めたものですが、金属によって膨張率や収縮率が違うため、そのことも加味して型を作らなければなりません。金属の収縮に合わせた、十数種類ある鋳物用の物差しを使いながら製作しますが、これは経験がものをいう世界だそうです。今回は、福岡県北九州市にある鋳造用木型製作を行う有限会社井上木型製作所に職人技とデジタルの融合で挑むよりハイレベルなものづくりについてお話を伺いました。
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建築、機械、土木などの幅広く工業用の材料として使用される鋼材。鋼材の販売は様々な企業が行っていますが、その中から選ばれ、信頼を得ることは簡単ではありません。可能な限り希望に沿った納期での対応や図面から何が必要か、どのような加工をしたいのかを読み取る力などの顧客の立場に立った細やかな対応が大切だと言います。今回は、長崎県長崎市にある鋼材販売業を営む丸二鋼材株式会社に顧客から信頼され続ける理由についてお話を伺いました。
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さまざまな製品やデバイスの軽量化・小型化が進み、限られたスペースに極小な部品を高密度で実装することが求められ、製品の心臓部として重要性が増していくと考えられるプリント基板。プリント基板を用いた試作では、基板の素材やサイズ、スペックなどが基板の製造コストや納期に影響を与えます。そのため、試作したい製品のイメージをある程度固めてメーカーに相談するのがスムーズに試作を進めるポイントだと言います。今回は、三重県松阪市にあるプリント基板製造メーカーの株式会社松和産業にプリント基板の種類やメーカー選びの注意点についてお話を伺いました。
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銅は、鉄やステンレスに比べて加工が難しい材料です。柔らかい素材である銅加工は慎重を要します。品質の高い銅加工を行うため、傷や汚れを付けないための取り扱いや、表面の仕上げ方や汚れをきれいに落とす洗浄方法が重要で多くのノウハウが必要だと言います。今回は、大阪府八尾市にある精密板金製品や精密プレス製品の試作を行う有限会社たくみ精密鈑金製作所に銅加工の流れとノウハウいついてお話を伺いました。
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人手不足や生産性の向上など導入することで様々なメリットが得られる省力化機械。少子高齢化による人口減少と人手不足や技術の更新や革新によって、まったく新しい製品の製造を担う装置がほしいという要望が新たに生まれていることから省力化機械に対するニーズは年々高まっていると言います。今回は、山形県長井市にある省力化機械の製造を多岐にわたって手掛ける株式会社フューメックに省力化機械に関する基礎や潮流などについてお話を伺いました。
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昔はとにかく価格の安いものが求められたという農業機械。しかし、今は高齢化が進んでいることもあり、まずは機能性が重視され、時代とともに農業機械に求めるニーズも変化していると言います。30年前は不要といわれた野菜や果物が入った重いコンテナを地面からすくい上げ、移動できる運搬機ですが、最近はこの運搬機が見直され、ないと困るという農家も増えてきたそうです。今回は、佐賀県唐津市にある農業機械の開発・製造を手がける重松工業株式会社に現在の農家が農業機械に求める条件についてお話を伺いました。
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径が大きく、厚くなるほど加工が難しくなるステンレスパイプ。その硬さから小さいRに曲げるのが難しく、「エルボ」に溶接して曲げることになるため、時間とコストがかかります。特殊なベンダー機を使用することでステンレスパイプに曲げ加工を施すことができますが、機械さえあればいいというものでもありません。ステンレスの特徴を理解し、それに対応した機械と高い技術や経験が必要だと言います。今回は、広島県尾道市にあるステンレスや鉄、銅などのパイプの加工を行うサンライト工業有限会社にステンレスパイプの特徴や同社の加工技術についてお話を伺いました。
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世界各国がカーボンニュートラルに舵を切る中で、世界的なIT企業やメーカーなど民間企業の中には、サプライチェーン全体の省エネルギー化を目指し、取引先にも取組みを求めるケースが増えてきました。ものづくり産業では、この流れに対してどのような対応、対策が取れるのでしょうか?今回は「ものづくり産業における省エネルギーな製造プロセス」に注目し、セメダイン株式会社が提案する接着ソリューションについて具体的な製品事例を交えながらご紹介します。
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品質の要求レベルが高い高精度部品。医療機器などに使われる部品は、部品の傷や打痕、油の付着さえも人命に関わるかもしれないため、鉄、ステンレス、銅材なども、アルミのような柔らかい素材と同じように慎重に取り扱うよう気をつけていると言います。今回は、福岡県柳川市にある、金属の精密加工事業を手掛ける株式会社高口精密工業に幅広い精密部品の加工を高品質・短納期で実現できる強みについてお話を伺いました。
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水密溶接とは気密溶接の一種です。液体を密閉し、圧力がかかっても液体が外に漏れ出さないようにする溶接技術で、「ウォータータイト(WT)」と呼ばれることもあります。配管類やトンネル、貯水タンク、運河、水路など生活のさまざまなシーンで活用されており、流体の種類も水以外に油や薬品、調味料などさまざまだと言います。今回は、神奈川県で水密溶接を使ってさまざまな冷却水循環装置などを製作している、第五電子工業に溶接方法や溶接時の注意点など伺いました。
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ガス軟窒化処理とは、熱処理による表面加工の一種です。金属の表面にある鉄(Fe)に窒素(N)を化合して、硬度のある薄いFe2-3Nの層を生成することで、金属の摩耗を軽減することを主な目的としています。ガス浸炭焼入や真空焼入、高周波焼入などの熱処理は、金属組織を変化させ硬化させるため変形が起こりやすいというデメリットがありますが、ガス軟窒化処理は、金属の変形がほとんどないと言います。今回は、さまざまな金属の熱処理に関わる加工をトータル的にサポートしている、埼玉県にある有限会社中村熱処理工業所にガス軟窒化処理の方法やメリットなどについてお話を伺いました。
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産業機器とは、会社や工場内で製造をするために必要な物や設備すべてを指します。産業機器の製造では、使用時の環境や運ぶ物の重さなどを加味しながら、一つひとつ製品の図面を引き、実際に加工可能な状態まで仕上げ、蓄積した知識やノウハウを最大限に生かすことで、スピーディーで高品質な一貫生産を実現できると言います。今回は、広島県東広島市にある業務用洗濯機や物流用パレットなど、産業機器の一貫生産を行っている有限会社ハイマックスに設計から部品製造、組立、塗装まで一貫生産できることの強みについてお話を伺いました。
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検査治具とは、目的に合わせてゲージや測定機を使って製品の良し悪しを判断・検証する工具のことです。検査治具は、誰でも、簡単に、正確に、製品の良し悪しが判断できます。例えばゲージによる検査は作業者の技量の差が出づらく、扱いやすいというメリットがあり、目的に合わせた製品の良し悪しを、誰もが素早く判断することができるそうです。今回は、宮城県にある金型製作や精密部品加工、各種自動機の設計製作など、金属加工を専門に行う、大研工業株式会社に検査治具に関する基本事項や潮流、加工時の要件などについてお話を伺いました。
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製缶加工では小型の製品の場合、一般的に製缶加工ですべてを組み立ててから機械加工しますが、大型製品を機械加工するとなると対応できる機械が限定され、機械加工に膨大なコストが掛かります。しかし、組み立て順序を加味し、製缶技術で溶接しながら部品を組み立てることで指定の公差を守ることができ、機械加工したのと同じ精度の製品に仕上げることができ、高い精度を保ちながらもトータルコストを抑えられるそうです。今回は、産業機械部品における製缶加工と機械加工、メンテナンスの3事業を手掛ける北海道伊達市にある株式会社ミヤタ技研工業に躍進し続ける理由や原動力についてお話を伺いました。
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産業用ロボットは、生産設備に導入することで危険な場所での作業の安全化や重量物を扱う作業の効率化などのメリットが得られますが、導入したいと思ってもロボットを買いさえすればいいわけではありません。ロボットは決まった動きしかしないので、動きを教えるティーチング工程やロボットを導入することでその前後の工程に変更を加えたり、ロボットの動作に合わせた台が必要になると言います。今回は、群馬県高崎市にある、産業用機械の設計・開発から設置まで一貫して行う株式会社山和エンヂニアリングに産業用ロボット導入のポイントなどについてお話を伺いました。
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含有化学物質管理はこれまでは海外の法規制に対応すべく、海外に原料や製品の輸出を行う企業が中心となって取り組んできましたが、サプライチェーンの上流から下流まで全てのプロセスにおいて情報の管理と伝達が求められるようになりました。また管理項目もより詳細化しているため、これまでの管理方法では追い付かず、システムを導入する企業が増えています。今回は含有化学物質管理システムを理解するための基本情報と選定のポイント、具体的な製品事例についてご紹介します。
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金型とは、プレス加工などの様々な製品の生産に使用される金属で作られた型のことです。金型の製造は高いイメージがありますが、それなりの強度の金型であれば安く製造でき、精密板金で作るより製品の質が安定します。また、製造コストが3〜4割安くなる場合もあると言います。今回は、兵庫県姫路市にある金属加工の会社で金型の設計・製造から機械組み立てまで一貫して行うパイオニア精工株式会社に金型を使用したコストダウンと品質の安定化についてお話を伺いました。
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金属に熱を加え、硬くしたり軟らかくする金属熱処理。金属熱処理にはいくつかの方法がありますが、炉内を真空にした状態で加熱を行う真空熱処理は、酸素に触れないため、表面の酸化や脱炭を防ぐことができ、酸化膜ができないので後処理の工程が少なくて済むほか、硬さにムラもなく光輝性を持った仕上がりになると言います。今回は、福岡県古賀市に本社を構え、真空炉による金属熱処理を行う有限会社賀川熱処理に真空熱処理のメリットについてお話を伺いました。