新型コロナウイルスにより大きな影響を受けた世界経済の回復にあたり、世界では再生可能エネルギーなどへの投資を含む「緑の復興」(グリーン・リカバリー)に取り組みが始まっています。この連載では、再生可能エネルギーの中で大きな割合を占める太陽エネルギーに着目し、日本太陽エネルギー学会の監修による基礎解説を行っていきます。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。最終回となる第10回目は、日本における再生可能エネルギーの導入ポテンシャルを紹介します。再生可能エネルギーの導入ポテンシャルとは、現在の技術水準では利用困難なものや法令・土地用途などによる制約があるものを除き、賦存量の中で利用可能とみなせる再生可能エネルギーの潜在的な量を意味します。今回は、環境庁の再生可能エネルギー情報提供システム(PEPOS)のデータを基に導入ポテンシャルを把握するとともに、これから日本の地域毎にどのように再エネ政策を考えていくべきか、東京農工大学工学研究院の秋澤淳教授に解説いただきました。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。第9回目は、太陽エネルギーなどを使って製造することができ、燃料電池などで利用される水素についてです。太陽光発電や風力発電などの変動が大きい自然エネルギー、そして季節や昼夜で大きく変動するエネルギー需要に対応するため、その運び手と調整役として水素エネルギーが期待されています。水素需要シナリオを紹介しつつ、製造プロセスの種類によって色分けされる水素の種類や燃料電池など水素の利用形態について解説します。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。第8回目は、バイオマスについてです。バイオマスとは、元々は生態学の分野で用いられていた言葉であり、光合成生物が太陽光を受けて生産した物質とそれらを利用する従属栄養生物がつくり出す生物体の量を指します。再生可能エネルギー社会に向けたバイオマスが注目されていますが、バイオマスのエネルギー利用には地域に賦存するバイオマスの種類に応じ、またその地域のエネルギー需要に適した方法で利用する「適材・適地・適法」といった考え方が必要です。今回は、バイオマスの定義や種類、利用形態について解説します。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。第7回目は、建築・住宅における太陽エネルギー利用についてです。日本において全消費エネルギーに占める住宅の割合は14.1%あり、これをゼロに近づける技術の開発と普及が進められています。太陽光発電システムの導入にプラスして、太陽熱を取り入れ、断熱・蓄熱、空気の流れの工夫などにより空調や給湯などにかかるエネルギーを減らす技術が開発されているのです。今回は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、PVTシステム、パッシブソーラーとZEB(ゼロエネルギービル)の4つのトレンドについて解説します。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。第6回目は、太陽光の熱をそのまま使う「太陽熱利用システム」についてです。太陽熱利用は太陽光発電に比べて、電気に変換する際のロスがない分、上手に使えばエネルギー利用効率が高いと言えます。今回は、世界と日本の太陽熱利用システムの設置面積の推移、太陽熱利用システムとソーラークッカーの特徴と種類について解説します。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。第5回目は、太陽光発電とともに再生可能エネルギーの主要な発電方式の一つである「風力発電」についてです。太陽エネルギーと風は無関係のように思われがちですが、地球に降り注ぐ太陽エネルギーが大気を動かし、風を発生させていますので、大きなくくりでは風力発電も太陽エネルギー由来だとも言えます。今回は、風力発電の仕組みや導入量の推移、洋上風力発電について解説します。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。4回目は、太陽光発電の出力予測を支える日射量予測技術についてです。今回は、太陽光発電の出力に大きな影響を与える日射量予測の重要性、その予測技術として、数値予報モデルを用いた予測や気象衛星からの観測データからの推定方法について説明した後、予測精度を検証できるアンサンブル予報について解説します。
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再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていく本連載。3回目は、メガソーラー(大規模太陽光発電所)や住宅の屋根などに設置されている「太陽光発電システム」についてです。今回は、太陽光発電でよく耳にするパワーコンディショ(パワコン,PCS)の役割や、MPPT制御アルゴリズムである「一定電圧制御」「山登り法」の特徴、「追尾式」と「集光式(CPV)」太陽光発電システムの特徴を解説した後、太陽光発電システムの環境性能について解説します。
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本連載は、再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていきます。2回目は、政府が表明した2030年度の温室効果ガス排出を2013年度比46%削減するという目標の達成に向けて、その活用が期待されている「太陽電池」についてです。太陽電池の構成単位、太陽電池モジュールの製造プロセス及び性能指標、発電効率を向上させる条件や最新技術について解説します。
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新型コロナウィルスにより大きな影響を受けた世界経済の回復にあたり、世界では再生可能エネルギーなどへの投資を含む「緑の復興」(グリーン・リカバリー)に取り組み始めています。また、2020年からスタートしたパリ協定に対しても、2050年までのカーボンニュートラルを見据え、再生可能エネルギーが将来のエネルギーの主力になろうとしています。本連載では、再生可能エネルギーの中で大きな割合を占めている太陽エネルギーに注目し、日本太陽エネルギー学会の監修により基礎解説をしていきます。連載1回目は、序章として世界と日本の再生可能エネルギーの割合と導入推移についてご紹介したいと思います。