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遠隔医療ものづくり技術の最新動向について医療現場からの声をもとに紹介する本連載。3回目は、聴診時の悩みに答える「デジタル聴診デバイス」の開発秘話を紹介します。医師が聴診器を長時間使用する時、聴診器の耳に挿入する部分が耳介を圧迫し、耳が痛くなるという悩みがあるといいます。このような悩みに答えるために、ヘッドフォンで聴診できるよう生体音をデジタル化する聴診デバイスを開発している株式会社シェアメディカルに、開発のきっかけや開発過程について伺いました。
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電力、航空、化学といった複数のグローバル企業と共同で点検用ロボットやサービスを開発している株式会社ハイボット。今後もスマートメンテナンス市場へ付加価値を提供し続けるため、ロボットに求められる機能すべてを完璧にこなすより、ロボットが得た情報をどう利用するかを考えるべきだといいます。今回は引き続き、同社にロボット技術革新の課題に関して伺うほか、協力企業と共に生み出されたロボット活用事例を紹介します。
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地震や水害など災害現場で人を救助、人の代わりに危険な場所を点検・測定するなど、多様な目的で進化し続けているロボット。このようなロボットの進化には、アナログからデジタル制御への転換やクラウド・サービスの登場が大きな影響を与えているといいます。今回は引き続き、株式会社ハイボットに、アナログからデジタル制御への転換のなかで実現したコンパクトなロボットづくりに加え、創業者たちが起業時に抱いた思いについて伺いました。
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発電プラントやインフラ施設のパイプ、配管内などの狭い環境を点検・測定するヘビ型ロボットをご存じでしょうか。このようなロボットには、コンパクトであると同時に、高温、高湿度の環境下での安定性、防水性や放射能への耐性などが求められると言います。本連載では3回にわたり、RAAS(Robot as a Service)という考え方でロボット分野のデジタル・ツインを目指す株式会社ハイボットに、同社のロボット技術とサービス、そして同社がロボットに込めている思いについてお伺いました。
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最近よく耳にする「MaaS」ですが、民間の事業者の中ではMaaS事業を実際どうしたらいいのか悩んでいる方も多いらしいです。「マルチタスク車両」の取り組みがそのヒントになるかもしれません。今回は、用途によって車内レイアウトを変更できるMaaS向け「マルチタスク車両」を発表したMONET Technologiesに、その開発経緯や車内レイアウトの架装、次世代MaaS向け車両の要件についてお伺いいたします。
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「ものづくり」の雄のトップから「ものづくり日本」再興の指針へのヒントを伺う連載第2回では、引き続きアルプスアルパインの栗山社長に、コロナ禍における経営戦略について伺いました。1948年に前身となる「片岡電気」として総勢23人の町工場からはじまり、従業員4万人を超えるグローバル企業に成長した当社が進めてきた「ニッチトップ」戦略。その戦略はコロナという逆境でも、変わりません。
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新型コロナウィルスは世界に感染を広げ、経済、社会に大きな影響を与えています。グローバル化が進む製造業のサプライチェーンを寸断、日本の経済を支えてきた製造業もその洗礼を受けています。本連載では、ニューノーマルにおける「ものづくり」の雄のトップから「ものづくり日本」再興の指針へのヒントを伺います。
第1回は、電子部品事業と車載情報事業を中核にすえ、世界展開するアルプスアルパインの栗山年弘社長です。コロナ禍におけるものづくりや、見通しや経営戦略、テレワーク実態についてお伺いしました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第8回は、引き続き機能性寝具を紹介します。眠ることは幸せであり、健康と考えるエアウィーヴ。今回は、アスリートに注目しスポーツビジネス、スポーツマネジメントの進化をうながしたとも言える同社の広告宣伝戦略を紹介します。また、東京2020大会におけるスポーツ記録の進化に注目し、食事、ユニフォームに続き個別化される「睡眠」を実現するふたつの技術レガシーを探ります。
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アーク溶接、肉盛溶接など、ものづくり現場で行われている金属接合技術は多岐にわたります。そのなかで、爆薬が爆発する時に放出する瞬間的な高エネルギーを利用した「爆発圧着」という金属接合技術をご存じでしょうか。爆発圧着技術で製造された高性能材料「BAクラッド(R)鋼板」は、化学工業・石油精製・石油化学・電力プラントなど、強度と信頼性が求められる環境で使用されています。今回は、爆発圧着技術を50年以上にわたって研究・事業化してきた旭化成に、技術の特徴や活用事例、新たな技術開発の展望について伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第7回は、株式会社エアウィーヴから機能性寝具を紹介します。五輪の選手村に寝具を提供し、多くのアスリートに寝具を使ってもらうというエアウィーヴの機能性寝具。2007年商品がリリースしてから4年の間殆ど売れなかったそうです。今回は、大手企業が寡占している寝具業界で、「機能性」という概念を取り込んだ高反発素材の寝具がどのように開発され、試行錯誤を重ねて誕生したのか探っていきます。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第6回目は、引き続き日本電気株式会社(以後NEC)から顔認証技術を紹介します。顔認証システムは、歩いている間に顔の照合は全部終わり、その間「なりすまし入場」を識別するなど、さりげない警備の実現への貢献が期待されています。今回は、これまでの警備員の目視による入場管理と「顔認証」の違いから顔認証技術の特徴を探るほか、生体認証技術における「収集データの質」の重要性について野地氏が迫ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第5回は、日本電気株式会社(以後NEC)から顔認証技術を紹介します。「人間ひとりひとりの顔は違う」ことから開発され、主に警備や犯罪捜査などで利用されている顔認証技術。東京オリンピックでは、IDカードを持つ約30万人の選手と関係者が顔認証により会場へのスムーズな入場実現が期待されます。今回は、半世紀以上も生体認証技術を培ってきたNECの顔認証技術に注目し、生体認証研究の歴史に加え、顔認証技術の活用事例についてご解説頂きます。
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何十年もの間、その道一筋を貫く中で生み出された中小製造業のニッチな技術。このニッチな技術と最先端の研究シーズが出会ったらどんな相乗効果が起きるのでしょうか。今回は、細くしなやかな銅線をつくる随一の技術をもつ「中小製造業」と、超伝導線の研究を行っている「研究機関」がタックを組んで、長い間実現することが難しいとされた「超極細」超伝導ワイヤーの開発ストーリーを伺いました。
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日本農家の深刻な人手不足問題を解決すべく、農林水産省は「農業界と経済界の連携による生産性向上モデル農業確立実証事業」を推進し、2016年から2020年にかけて「スマート農業」関係の約60個のプロジェクトを採択し支援しています。今回は、先端農業連携機構で代表を務める株式会社クニエに、同事業に採択された「スマート農業」事例を2つ紹介すると共に、農業と先端技術を組み合わせる際の難しさやコツについてお伺いしました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第4回は、引き続き光ファイバー技術を紹介します。2000年頃、光通信をいかに家庭まで光を届けるかという、いわゆるFTTH(ファイバー・トゥ・ザ・ホーム)が課題になってきました。今回は、光ネットワーク普及のトリガーとなった、曲げても折っても光信号が届くNTT「曲げフリー光ファイバー」の開発秘話をお伝えするとともに、オールフォトニクスの世界を実現する光トランジスタ開発に注目します。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第3回は、日本電信電話株式会社(以後NTT)から光ファイバー技術を紹介します。2021年夏のオリンピックでは光のネットワークがさまざまな新技術の基盤となって、新しい技術レガシーを生むことは間違いありません。一方で、私たちがごく自然に日々使っている無線通信の先には、電線ではなくガラス質の光ケーブルが使用され、光ネットワークが構築されていることを認識したことがあるでしょうか。今回は、光ネットワークの基盤を作る光ファイバーに注目し、その歴史や研究の進み方を解説頂きました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第2回目は、引き続き日本電信電話株式会社(以後NTT)から光の最新実用技術を紹介します。今回は、“電気から光”の技術を開発するNTTの研究所から生まれた3つの光の最新実用技術として、超高臨場通信、道案内システム、生体信号を計測する素材を取り上げ、NTTが光通信の活用に執念を燃やす理由について野地氏が迫ります。
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少子高齢化が進む日本で製造業が生き残るために、製造現場の自動化は必要不可欠といえます。そのなかで活用の機会が増えている産業用ロボットは、予めプログラムを教え込む「ティーチング」作業の負荷が大きく、決められた作業の繰返しとなる工場等での利用がメインでした。今回は、ロボットに「目」と「脳」を与え「考えさせる」技術で、様々な労働環境での生産性向上を実現するMUJINに、工場・物流倉庫内作業の自動化技術とその成功の要因について伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の新連載第1回目は、日本電信電話株式会社(以後NTT)から光の最新実用技術を紹介します。後世に残る業績「レガシー」、1964年の東京オリンピックでは「ピクトグラム」と呼ばれる絵文字によるサインシステムが初めて本格的に導入され、その後世界に広まっていきました。「みんさく」ではTokyoオリンピック2020で期待される各社さまざまな「技術レガシー」に注目します。今回は、「技術レガシー」の定義を行うとともに、NTTが披露するフォトニクス(光)技術を探っていきます。
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『大人の科学マガジン』の付録は、大人に知る楽しさを与える、すなわち夢を与えてくれる付録が次々と形になるまで、その裏では試作と失敗の連続です。今回も引き続き、大人の科学マガジン統括編集長で科学創造研究所所長の西村俊之氏に、2020年に発売されたトイ・レコードメーカーの設計から製造現場までの試行錯誤ストーリーと、大人向け付録製作に対するこだわりについて伺いました。