オリンピックはスポーツの祭典であり、様々なレガシーを生み出す「新技術のショーケース」とも言われます。
TOKYOオリンピック2020ではどのような技術レガシーが生み出されるのか、ノンフィクション作家野地秩嘉氏が迫ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第17回は、引き続きアシックスからオリンピック/パラリンピックのオフィシャルスポーツウエアを紹介します。同社はスポーツウエアについて通気性を担保しながら保温力を高めるなど「矛盾をひとつひとつ解決していくのがスポーツ用品の基本的なモノ作りの考え方」だといいます。今回は、ポディウムジャケット開発ストーリーに加え、1964年当時中学バスケット部員として聖火ランナーの随走者だった同社尾山代表取締役会長CEOに創業者から引き継がれているスポーツ製品開発の考え方を伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第16回は、引き続きアシックスからオリンピック/パラリンピックのオフィシャルスポーツウエアを紹介します。スポーツウエアに革新をもたらした「新合繊」というポリエステル繊維。以前は木綿の下着、ウールの上着を着て汗をかいたまま体が冷え風邪をひく恐れがあったようですが、通気性と保温性を両立した新合繊の使用で風邪を引く選手は少なくなったといいます。今回は、スポーツウエアの発展と共にした機能性繊維や特殊な競技ウエアの登場、その変遷についてお話を伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第15回は、アシックスからオリンピック/パラリンピックのオフィシャルスポーツウエアを紹介します。同社は夏季大会で、日本代表選手団のオフィシャルスポーツウエア、シューズ、ポディウム(表彰台)ジャケットのほか、応援グッズやボランティアのユニフォームも手掛けます。今回は、1949年創業以来使用者の意見を取り入れ質を向上させてきた科学的実証主義の方針が、夏季大会でもどのように受け継がれているかについて、アシックスの歴史を交えてお話を伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第14回は、引き続きAOKIのオリンピック/パラリンピックの公式ユニフォームを紹介します。通気性、伸縮性を重視したポリエステル製の編み地使用や縁起の良さを取り入れたジャケットデザイン、そして標準の体形ではない選手一人一人に合わせた採寸の精度など、ユニフォームに込めた「日本の本物のサービス」について伺いました。創業者が1964年東京大会で抱いた無邪気な夢がどんな思いで技術レガシーとして実現されたか野地氏が迫ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第13回は、AOKIからオリンピック/パラリンピックの公式ユニフォームを紹介します。紳士服やスーツの専門店として知られているAOKIですが、夏季大会では、1,600人を超える日本代表選手団の開会式用と式典用公式服装や、テクニカルオフィシャル(審判団、技術役員)のユニフォームをデザイン、作製するといいます。今回は、1964年の東京大会観戦で創業者が抱いた「いつか商売を成功させて、オリンピックの審判団の服を作りたい」という夢が今回の夏季大会にて実現されたエピソードに加え、ユニフォーム素材の技術的な進化についてお話を伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第12回は、引き続きブリヂストンのバリアレス縁石を紹介します。縁石開発は、これまで同社が培ってきたタイヤ開発の知見が根本にあるというブリヂストン。運転手ストレスの軽減と、乗客の乗降時間短縮を両立するバリアレス縁石は、どのようにして開発され、どのような工夫がされているのでしょうか。今回は、ブリヂストンの研究施設プルービンググラウンドだけでなく、奇しくも同じ日に普通のバスでも乗り降りを行った野地氏が、技術レガシーとなりうると感じた「バリアレス縁石」の顧客提供価値に迫ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第11回は、ブリヂストンからバリアレス縁石を紹介します。夏季大会は、選手や関係者を選手村から各競技会場へ運ぶバスがほぼ24時間運航するといいます。競技に遅れることはできない選手にとって、車いすに乗っても大きな荷物を持っても素早くバスに乗り降りできることは重要であるため、バリアレス縁石が採用されることになりました。今回は、タイヤのようなゴム製品で知られたブリヂストンが縁石を提供することになった経緯について、那須塩原にあるブリヂストンの研究施設プルービンググラウンドで話を伺いました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第10回は、引き続きセコムの警備システムを紹介します。「オリンピックの警備は恩返し」というセコム。本大会に向けて、不審者など異常を早期発見する民間警備業の視点から生まれた、上空(俯瞰)、陸上(仮設)、警備員(対人)という3つの視点から統合監視システムを開発しました。今回は、現場担当者に抜擢されたセコムの高橋哲也氏に、技術レガシーとして残っていくことが期待される「統合監視システム」の開発ストーリーをお伺いします。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第9回は、セコムから警備システムを紹介します。夏季大会は競技数や参加選手の数が増加傾向にあることから、大会の警備に多くの大会では軍人が動員されたそうです。しかし、今回の大会では軍人が動員されることはなく、民間警備員や警察官、大会ボランティアが対応する見込みです。今回は、大規模スポーツイベントの警備経験がほぼなかったというセコムが、どのようにして警備システムの開発や大会の警備体制構築を進めていったのかご紹介します。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第8回は、引き続き機能性寝具を紹介します。眠ることは幸せであり、健康と考えるエアウィーヴ。今回は、アスリートに注目しスポーツビジネス、スポーツマネジメントの進化をうながしたとも言える同社の広告宣伝戦略を紹介します。また、東京2020大会におけるスポーツ記録の進化に注目し、食事、ユニフォームに続き個別化される「睡眠」を実現するふたつの技術レガシーを探ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第7回は、株式会社エアウィーヴから機能性寝具を紹介します。五輪の選手村に寝具を提供し、多くのアスリートに寝具を使ってもらうというエアウィーヴの機能性寝具。2007年商品がリリースしてから4年の間殆ど売れなかったそうです。今回は、大手企業が寡占している寝具業界で、「機能性」という概念を取り込んだ高反発素材の寝具がどのように開発され、試行錯誤を重ねて誕生したのか探っていきます。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第6回目は、引き続き日本電気株式会社(以後NEC)から顔認証技術を紹介します。顔認証システムは、歩いている間に顔の照合は全部終わり、その間「なりすまし入場」を識別するなど、さりげない警備の実現への貢献が期待されています。今回は、これまでの警備員の目視による入場管理と「顔認証」の違いから顔認証技術の特徴を探るほか、生体認証技術における「収集データの質」の重要性について野地氏が迫ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第5回は、日本電気株式会社(以後NEC)から顔認証技術を紹介します。「人間ひとりひとりの顔は違う」ことから開発され、主に警備や犯罪捜査などで利用されている顔認証技術。東京オリンピックでは、IDカードを持つ約30万人の選手と関係者が顔認証により会場へのスムーズな入場実現が期待されます。今回は、半世紀以上も生体認証技術を培ってきたNECの顔認証技術に注目し、生体認証研究の歴史に加え、顔認証技術の活用事例についてご解説頂きます。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第4回は、引き続き光ファイバー技術を紹介します。2000年頃、光通信をいかに家庭まで光を届けるかという、いわゆるFTTH(ファイバー・トゥ・ザ・ホーム)が課題になってきました。今回は、光ネットワーク普及のトリガーとなった、曲げても折っても光信号が届くNTT「曲げフリー光ファイバー」の開発秘話をお伝えするとともに、オールフォトニクスの世界を実現する光トランジスタ開発に注目します。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第3回は、日本電信電話株式会社(以後NTT)から光ファイバー技術を紹介します。2021年夏のオリンピックでは光のネットワークがさまざまな新技術の基盤となって、新しい技術レガシーを生むことは間違いありません。一方で、私たちがごく自然に日々使っている無線通信の先には、電線ではなくガラス質の光ケーブルが使用され、光ネットワークが構築されていることを認識したことがあるでしょうか。今回は、光ネットワークの基盤を作る光ファイバーに注目し、その歴史や研究の進み方を解説頂きました。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の連載第2回目は、引き続き日本電信電話株式会社(以後NTT)から光の最新実用技術を紹介します。今回は、“電気から光”の技術を開発するNTTの研究所から生まれた3つの光の最新実用技術として、超高臨場通信、道案内システム、生体信号を計測する素材を取り上げ、NTTが光通信の活用に執念を燃やす理由について野地氏が迫ります。
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『TOKYOオリンピック物語』の著者、野地秩嘉氏の新連載第1回目は、日本電信電話株式会社(以後NTT)から光の最新実用技術を紹介します。後世に残る業績「レガシー」、1964年の東京オリンピックでは「ピクトグラム」と呼ばれる絵文字によるサインシステムが初めて本格的に導入され、その後世界に広まっていきました。「みんさく」ではTokyoオリンピック2020で期待される各社さまざまな「技術レガシー」に注目します。今回は、「技術レガシー」の定義を行うとともに、NTTが披露するフォトニクス(光)技術を探っていきます。
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野地秩嘉氏の新連載『TOKYOオリンピック2020と技術レガシー』に先立つ企画対談の後編です。野地氏と、TOKYOオリンピック2020の通信技術をになう日本電信電話株式会社の川添雄彦氏による対談が進むなかで、光技術の可能性や東京オリンピックで登場する技術レガシーだけでなく、研究開発に対する想いまで語って頂きました。
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コロナ禍により、延期決定された2020年東京オリンピック。オリンピックはスポーツの祭典でありながら、さまざまなレガシーを生み出してきた新技術のショーケースでもあります。今回、『部品の仕事』を連載した作家 野地秩嘉氏の新連載『TOKYOオリンピック2020と技術レガシー』に先立ち、野地氏とオリンピックの通信技術を担う日本電信電話株式会社 常務執行役員 研究企画部門長 川添 雄彦氏の技術革新に関する対談が実現しました。