株式会社リバネスが紹介!先進的な計測技術をもつ研究開発型ベンチャー連携先企業10社

はじめに

株式会社リバネスは、50名を超えるスタッフ全員が博士・修士号を持った研究者集団として、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、全国の大学・研究機関と連携し、産学連携や新規事業創出、大学発ベンチャーの発掘・育成、若手研究者向け研究費の運営、異分野融合による研究プロジェクトの創出など、様々な取り組みを行なっています。
特徴的な取り組みの一つに、大学・研究機関で事業化に意欲的な研究者のシーズを事業化するプログラム「TECH PLANTER(テックプランター)」があります。過去4回で、国内430、海外200超(アジア/UK/US)のシーズが集まり、今年度もディープ、バイオ、アグリ、マリンの4分野で開催しました(ディープ(ものづくり系)の過去の参加チームや審査員はリンク*1を参照)。本取り組みは経産省にも取り上げられており*2、事業会社をパートナー企業と位置づけ、ご参加頂いています*3。
下記に、リバネスのプラットフォームに入っているベンチャー企業の中で先進的な計測関連の技術を有する企業10社を紹介します。

【参考リンク】
 *1 https://techplanter.com/dtg2017/ (ディープ)
 *2 https://techplanter.com/2017/05/18/meti-report/
 *3 https://techplanter.com/partners/

その1:パイクリスタル株式会社(有機半導体材料の研究・開発・設計・製造・販売)

従来材料と比べて桁違いに高移動度の有機半導体材料(-10 cm²/Vs級)の製造技術および、溶液を塗布して形成する薄膜を利用した種々の集積デバイス作製技術の2点をコア技術としています。これらのコア技術を用いて、「有機半導体材料の研究・開発・設計・製造・販売」、「有機半導体デバイス試作品などの研究・開発・設計・製造及び販売」、および「有機半導体技術に関するコンサルティング」を行なっています。軽く、薄く、曲げられ、低コストで大面積なデバイス作製が可能であり、単一の素材を扱うだけでなく、種々の要素技術と組み合わせてデバイス作りまで行うことも可能です。

フレキシブル素材を用いた有機半導体デバイス
<図1>フレキシブル素材を用いた有機半導体デバイス

その2:4Dセンサ株式会社(シャドーモアレ法を用いた物体形状の高速・高精度計測)

自社特許技術である「光源切替位相シフト シャドーモアレ法」をコア技術とし、従来の装置ではできない広範囲の物体の形状を高速・高精度に計測することができます。従来の方法では、プリント基板の外観検査を行うための時間に数十秒を要していました。光源切替位相シフトシャドーモアレ法を用いることで、0.3秒以下にすることを実現しました。装置スペックとしては、100〜1000mm角程度の大きさの電子部品や機械部品等を、高さ精度1〜10μ m計測速度3〜2000fpsで計測できる装置です。「シャドーモアレカメラ」を用いれば,橋などの建造物の劣化具合の測定や製造現場内での製品不良の検出寸法検査や欠陥検査などを高速かつ高精度に実現できます。特に電子部品の検査では,大きなインパクトを与えることになると期待されています。

シャドーモアレ法を用いた物体形状の高速・高精度計測
<図2>シャドーモアレカメラ

その3:Team Sonic-IR(超音波を用いた赤外線欠陥検出システム)

超音波加振赤外線サーモグラフィ法(Sonic-IR法)や液浸式Sonic-IR法を用いた技術をコア技術とし、従来の多くの非破壊検査手法が苦手とする「閉口欠陥」の検出を、高精度かつ簡単・迅速・低コストで実施できる検査システムを開発。本システムを用いることで、インフラ・工業製品をはじめとする様々な対象の検査を実現することができます。
また、検査の際、摩擦発熱をもとに欠陥検出を行うため、検査対象の材質に対する制約が少ないことも大きな特徴。さらには、欠陥の有無・位置・大きさなどを視覚的に簡単に理解できるため、専門家を介さずともすぐに検査が可能。一度に広い範囲を検査可能であるため、大型の対象物の検査も短時間で実現できます。

超音波を用いた閉口欠陥の検査システム
<図3>閉口欠陥の検査システム

その4:ANSeeN(高感度・高精細を両立するX線イメージャー)

直接変換型のX線センサであるCdTeのダイオード形成プロセスによる高性能化(特性、タイリング時のデッドピクセル問題解消)およびX線管球の線量強度に対応したフォトンカウンティング信号処理技術・集積化技術、シリコンプロセスを用いたタイリング実装技術の3点をコア技術とし、高感度・高精細を両立するフォトンカウンティングX線イメージャーを開発。3点のコア技術を組合せることで、既存技術にくらべ、ユーザの要望に合わせた面積のセンサを低コストで製造することが可能。さらには、従来のX線強度に加え、波長情報を取得できるとともに、従来の1000倍の感度を実現しました。
これにより、医療を始めとして、工業等非破壊検査の精度が格段に向上し将来的に画像診断・判断がAI等で自動化された際にも、より多くの正確な情報を与えるセンサを供給できることが期待されます。

高感度・高精細を両立するX線イメージャー
<図4>X線イメージャー

その5:CT半導体レーザ吸収法(温度やガスの3次元分布の測定)

先端レーザ計測技術および反応場の温度・濃度の非接触、時系列2次元・3次元計測をコア技術とし、知的レーザ計測機器を開発。本技術を用いることで、火力・原子力発電プラントや化学合成プロセスなどの分野において、プラント性能に大きな影響を及ぼす「プラントや機器の状態変化(濃度・温度分布)」や「排出物」、「廃棄物」のリアルタイム成分分析が可能です。本技術は、従来不可能とされていたエンジン筒内2次元時系列温度、濃度分布計測などを実現しました。これまでに、自動車会社5社を含む14機関との共同研究・委託研究を推進し、実施許諾契約に基づく商品化が進められています。

温度やガスの3次元分布を計測する知的レーザ計測機器
<図5>知的レーザ計測機器
株式会社リバネス
株式会社リバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、そこに集まる専門知識や技術・人などつなぎ、組み合わせることによって社会に新たな価値を創出する、研究者集団です。

その6:株式会社メルティンMMI(筋電信号の測定・解析)

「多自由度ロボットハンド」と「個性適応型筋電解析」の2点のコア技術を使って、「次世代型高機能筋電義手」の実用化に取り組んでいます。人間と同じような骨格と腱を模したワイヤーを備え、安価・軽量ながら柔らかく人間らしい動きをする義手を実現しました。技術の特徴は安価・軽量なだけではなく、筋電情報の取得と解析アルゴリズムにもあります。既存技術が 3 パターン程度の筋電識別しかできないのに対し、“握り”、“開き”、“親指を曲げる”、“小指・薬指を曲げる”、“手首を時計回りに回す”、“手首を反時計回りに回す”、“手首を曲げる”、“手首をそらす”、“つまむ”の9種類の生体信号を基本とし、最大11パターンの識別が可能です。さらに機械学習により使用者の筋電位を解析し、個人に適応した操作を簡単に設定することも可能です。

次世代型高機能筋電義手
<図6>次世代型高機能筋電義手

その7:株式会社木幡計器製作所(既設計器のIoT化で、より安心・安全な社会へ)

工業用圧力携帯計専業メーカーとして100年以上培ってきた圧力計測技術をコア技術とし、クラウド対応の携帯型呼吸機能測定装置を開発。従来の呼吸機能診断用に用いられるスパイロメーターを、血圧計や体温計のように、自宅でも自分で計測可能な、ポケットに入るぐらい小型でかつクラウド対応可能な家庭用の計測機器として実現しました。近年は、キャリア人材の確保と外部協力企業との連携により電子技術、センシング技術、無線通信技術やソフトウェア技術を融合させたヘルスケア製品・IoT機器の開発にも取り組んでいます。圧力測定の応用技術として、荷重、液位や流量などの計測への応用展開を強みとしています。気体の流量測定に関しては、差圧測定を応用した独自のセンシングデバイスの開発を行っています。

携帯型呼吸機能測定装置
<図7>携帯型呼吸機能測定装置

その8:ユニコン株式会社(微細配線の電流値測定)

液晶や有機ELなどのフラットパネルディスプレイにおける検査用などに用いられる通電用の微細探針作製技術をコア技術とし、検査用のプローブおよびコンタクト手段に特化して研究開発を行い、業界初のプローブとプローブユニット製品を開発。従来の樹脂基板を用いたプローブに比べ、湿度・温度により伸び・収縮・変形などの影響を受けにくいため、安定した寸法精度を実現しました。微細化・多極化する電子デバイスの検査への活用に向け、技術開発をすすめています。既存技術では検査できない狭ピッチ間の検査にも活用が可能です。
これまでに液晶パネル検査用のガラス基板プローブと、プローブを検査対象電極部へ低加圧で接触させるコンタクト機能を組込んだプローブユニットを開発し、液晶パネルの検査用として、9ミクロン台ピッチ(電極間隔)に対応したプローブユニットの製作と納入実績があります。

電子デバイス検査用プローブユニット
<図8>電子デバイス検査用プローブユニット

その9:スペースリンク株式会社(次世代蓄電デバイスとマルチGNSS受信機による高精度測位システム)

独自のナノカーボン制御を用いた「次世代蓄電デバイス事業」と、高精度かつ低コストを実現するマルチGNSS受信機の開発を行う「高精度測位システム事業」の2つの事業を行っています。
カーボンナノチューブキャパシタは発火や発熱の可能性が低く、リチウムイオン二次電池よりも安全な蓄電素子として注目されており、高性能化・低コスト化・大型化に成功しています。
また、宇宙機器という要求水準の高い分野の長年の研究開発により培った知見を基に世界中のGNSSの信号を受信できるマルチGNSS受信機を開発しています。位置計測の高精度化、高速化、安定化を進め、ガイダンス・気象観測・海洋観測・精密測量・交通など多くのアプリケーションが発展できる環境をしていけるようにしていきたいと考えています。

スペースリンク株式会社の事業紹介
<図9>スペースリンク株式会社の事業紹介

その10:株式会社アドバンスト・キー・テクノロジー研究所(高純度での単結晶製造技術)

るつぼを使わない高純度での単結晶製造技術をコア技術としています。従来のるつぼを使う製造法だと、不純物の混入から免れないが、本技術では、高純度の単結晶を開発することが出来ます。具体的には、原材料の多結晶体ペレットを下部に置き、四方に設置したハロゲンランプの光をペレット上端に集光させて加熱・溶融し、そこに上部から種結晶を下ろすことで、単結晶を成長させることができます。さらには、結晶成長の過程や比熱の挙動を動画像解析でリアルタイムに観測することも可能で、どのように単結晶が成長するのかを分析することができます。このプロセスを通じて得られた知見を結晶製造工程にフィードバックすることで、新しい製造方法を設計することも可能です。すでに2インチ径程度の単結晶製造に成功しており、そのままスライスしてウェハーにすれば、既存の半導体製造プロセスに組み込むこともできます。

単結晶製造の様子
<図10>単結晶製造の様子

おわりに

本記事でご紹介した10企業をはじめ、計測分野では、あらゆる最新技術が生まれています。今後ますます多くの分野で最新技術による革新が進んでいくでしょう。上記ベンチャー企業・最新技術に興味を持たれた方は、以下の企業に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

株式会社リバネス
株式会社リバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、そこに集まる専門知識や技術・人などつなぎ、組み合わせることによって社会に新たな価値を創出する、研究者集団です。

また、以下の記事でも先進的な測定・分析サービスをご紹介しています。こちらも合わせてご参考下さい。