建材の金属加工は図面の読取力が鍵。長崎県で胴縁やブレースの加工を行うS・Sメタル

建造物に欠かせない胴縁やブレース。そういった建材の金属加工において精度の高い製品をつくるためには図面を読み取る力が重要で、実際の工程に入るとさまざまな問題が出てくることがあるため問題になりそうな場所を先読みするそうです。今回は、長崎県長崎市にある建材の金属加工を一手に引き受けている有限会社S・Sメタルに同社の事業内容や強み、大事にしていることなどについて話を伺いました。

建材の金属加工を行っているS・Sメタルにお話を伺いました

長崎県長崎市にあるS・Sメタルは、胴縁やアングルブレースとチャンネルブレースの加工、アングルや形鋼の切断・穴あけを行っている会社です。同じく長崎県長崎市にある丸二鋼材グループの子会社であり、もう一つの子会社・メタルアートとともに、丸二鋼材と連携を取って業務を行っています。
「長崎県内で、胴縁加工とアングルブレース、チャンネルブレースを製作している会社はあまりありません。九州内も他県にはありますが、やはり運賃が高くなる。そのため、長崎県内の方々にとっては便利なのではないかと思います」と語るのは専務取締役である椎井真大氏です。

S・Sメタルの創業は2011年。丸二鋼材が「鋼材の加工までできたほうがより便利になって、お客様にもっと喜んでいただけるのではないか」と考え、溶接加工や切断・穴あけまで行える会社を子会社として作ることにしたのがきっかけです。その便利さを体現しているのが営業です。S・Sメタルの営業は丸二鋼材の営業が兼ねています。
「丸二鋼材の営業が鋼材に関する打ち合わせをする際に、胴縁やブレースに関する発注内容も一緒に伺ってきます。お客様からすると窓口が1つなので、1人の営業が鋼材に関することを全て把握してくれているという便利さと安心感があるのではないでしょうか」(椎井氏)

本社外観と社員のみなさん(提供:S・Sメタル)
本社外観と社員のみなさん(提供:S・Sメタル)


現場に詳しいからこそできる、正確な金属加工

同社の強みは、図面を読み取る力が高い従業員がいることです。お客様から建造物の図面をいただき、その中から作ってご要望の部品を抜き出して、社内で単品図を制作します。
「設計図から単品図を起こすのは、現場のことをよく知らないと難しい。設計図はあくまでも図面なので、実際の工程に入ると合掌部分が合わないなど、さまざまな問題が出てくるんです。S・Sメタルのスタッフには、図面を読み取る力やこれまで積み重ねてきたノウハウがあるので、そういった問題になりそうな場所を先読みします。そして、打ち合わせで事前にご相談や確認をしてから単品図を作るので、精度の高い製品をつくることができます」(椎井氏)


図面を読み取る力が高いスタッフが、単品図を制作する(提供:S・Sメタル)
図面を読み取る力が高いスタッフが、単品図を制作する(提供:S・Sメタル)


建材の加工において、顧客からの要望として一番強いのは溶接の脚長と塗装の仕上げについてだそうです。
「脚長が細いと部品が外れてしまいます。そのため、しっかりと溶接されていることが第一条件。また、塗装がきれいにできていないとサビなどの原因になるだけでなく、建設中の様子を見に来られた施主様が嫌な思いをしてしまいます。ですから、そういったことにならないよう、従業員にもしっかりと伝えてきれいで丈夫なもの、正確なものを納品することを徹底しています」(椎井氏)


長崎県で唯一の、幅広い鋼材の加工に対応できる充実した機械設備

S・Sメタルでは、鋼材をスピーディーに、かつ正確に加工するためのラインを完備しています。主要な設備である「自動測長付穴あけ&切断複合機(CBF-3015Ⅱ-ATC)」と「万能形鋼全自動加工機(UWF-150SⅡ)」で加工し、工場内全域を網羅している天井クレーンで重量のある鋼材を自由に移動させることができます。

自動測長付穴あけ&切断複合機「CBF-3015Ⅱ-ATC」(左)と万能形鋼全自動加工機「UWF-150SⅡ」(右)(提供:S・Sメタル)
自動測長付穴あけ&切断複合機「CBF-3015Ⅱ-ATC」(左)と万能形鋼全自動加工機「UWF-150SⅡ」(右)(提供:S・Sメタル)


この自動測長付穴あけ&切断複合機と万能形鋼全自動加工機の両方を有しているのは、長崎県内ではS・Sメタルだけ。
「万能形鋼全自動加工機でC型とアングルの切断・穴あけを、自動測長付穴あけ&切断複合機でチャンネルや角パイプの切断・穴あけを行うことができます。どちらか片方しか持っていない会社が多いのですが、弊社には両方あることで幅広い種類の鋼材を加工することが可能です」(椎井氏)


現場に迷惑をかけないものづくりを大切に

胴縁を加工している様子(提供:S・Sメタル)
胴縁を加工している様子(提供:S・Sメタル)


胴縁やブレースの加工が中心のS・Sメタルですが、顧客の要望に合わせて建造物に必要な加工を行うこともあると言います。その一つの例が点検用の歩廊です。
「私たちからすると、歩廊は一番重要な場所。メーカーの方々が歩く場所ですし、これがなければ点検もできません。そんな重要な部分の加工を任せていただけるならと、経験はありませんでしたが1台製作してお客様にご確認いただきました。そうしたら、気に入っていただけて、その後も歩廊の製作は続けています」(椎井氏)


顧客の要望には、未経験のものであっても全力で向き合うS・Sメタル。そんな同社が大事にしているのは「工期を守ること」です。
「工期は何よりも重要だと考えています。弊社が遅れることで全体が遅れるようなことがあっては絶対にいけません。ですから、営業にも『工期が守れない仕事ならお断りするように』と言い聞かせています。お客様にご迷惑をおかけするわけにはいきませんから」(椎井氏)

そして、もう一つ大事にしているのは、時間が許す限り自分たちがつくった部品が、実際の建造物に使われているところを見に行くことです。
「現場で鳶職人さんが設置するところや、設置後の壁や屋根がつけられる前の状態は、できるだけスタッフを連れて見に行くようにしています。その理由の一つは、やはりそれが私たちの一番のやりがいであり、うれしいところだからです。もう一つは、『我々はただ部品を作っているだけではない、取り付ける方々のためにもきちんとしたものをつくることが重要である』ということを教えるため。私たちがミスをしたり、溶接に不備があったりすれば取り付けをされる方々が困る。そのことをしっかり自覚してもらいたいですから」(椎井氏)


長崎県内で必要な建材の金属加工は、S・Sメタルに

「今後も、建材加工で長崎県内の建設会社のお手伝いをしていきたい」と語る椎井氏。今後はステンレスの加工にも手を広げていきたいと考えています。
「今は、機械も人手も不足しているのですぐにはできないのですが、いずれそれらを揃えてステンレス加工にも挑戦したいですね」(椎井氏)

最後に、メッセージをいただきました。
「フットワークの軽い、若いスタッフが多い会社です。小口の注文への対応が得意ですので、気軽にご相談ください。軽トラックでさっとお届けします!」(椎井氏)

長崎県内で、胴縁やブレースを必要とされている建設業の方々は、一度お問い合わせしてみてはいかがでしょうか。



有限会社S・Sメタル
長崎県長崎市にある金属加工業者で、同じ敷地内にある丸二鋼材株式会社のグループ会社の一つ。丸二鋼材と連携して、建材である胴縁やアングルブレース、チャンネルブレースの加工、切断、穴あけなどを行う。CAD図や構造図から自社で単品図を描き出すなど、図面を読み取る力に長けている。
丸二鋼材グループのホームページ