『第14回メッセナゴヤ2019』異業種交流を促進しうる特徴ある加工技術を持つ企業 (3/3)

難削材から小規模水力発電のユニットまで

難削材から小規模水力発電のユニットまで

1918年に創業した有限会社角野製作所(岐阜県恵那市)は、チタンやインコネルなどの難削材の複雑・特殊形状加工、量産加工などの技術を持つ会社です。メッセナゴヤには、再生可能エネルギー技術として小規模水力発電のユニットを展示していました。同社新事業グループの角野裕哉(すみの・ゆうや)さんによると、小型版と大型版の水力発電ユニットがあるそうです。

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小型版の水力発電のユニット。設置が容易ですが発電量は少なく、鳥獣害対策用の電気柵によく使われていると角野さん(右)は言います。
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小型版の水力発電のユニット。設置が容易ですが発電量は少なく、鳥獣害対策用の電気柵によく使われていると角野さん(右)は言います。


「小型のものは1kW以下で、発電機は2.4W、発電電圧は6Vです。田畑の水路などに設置でき、せき止めた水があふれて本体に入り、螺旋状の羽を回転させて発電する仕組みになっています。

この螺旋状の羽は学童が集めたペットボトルキャップを再利用したものでできていますが、流体力学の専門の先生に設計していただき、効率良く回転するように作りました。12Vバッテリーとセットで、発電量はさほど多くありませんが、鳥獣害対策として設置されている電気柵の電源供給などで活用されるようになっています」

大型のものは平均的な1世帯分の消費電力をまかなうだけの発電が可能だそうですが、設置に工事が必要で設置費用などを含めると500万円ほどになると言います。一方、小型のほうは重さも17.5kgほどで水路などに簡単に設置できるそうです。


<写真7>
大型版の水力発電のユニット用の羽部分。高効率の回転ができるように設計されているそうです。
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大型版の水力発電のユニット用の羽部分。高効率の回転ができるように設計されているそうです。


「弊社の切削事業では、モータースポーツのF1や人工衛星用打ち上げロケットH2用の部品も作っています。今後、再生可能エネルギー分野、医療分野の市場に向けて製品開発を続けています。水力発電ユニットのほかには、チタンに着色することで視認性を向上させた医療品、曲がる注射器などがあります」

このほか、航空宇宙部品や防衛省関係、某企業の研究開発用機密部品等の難度高い加工に挑戦しているという同社。小規模水力発電のユニットもユニークな技術で展示会でも目立つ内容になっていました。

異業種交流展示会として多くの出展者を集めたメッセナゴヤ2019。自治体や団体が取りまとめた小間で出展する企業も多く、多種多様でユニークな技術も目立つ展示会でした。


文/石田雅彦


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