ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機で外装の品質向上。工場のショールーム化など環境整備も重視するカワセテック

INTERVIEW

株式会社カワセテック

代表取締役 河瀬 哲郎
営業部 本城 麻衣

溶接は歪みや溶接焼け、スパッタの付着などが生じやすく、外観を損なう可能性が高いことが課題です。ファイバーレーザー溶接機は、ほかの溶接方法と比べて入熱が非常に低く、熱による歪みや変形を抑えることができ、溶接焼けも軽減できます。さらに、スパッタもほとんど発生しないため、美しい仕上がりが可能となるそうです。今回は、佐賀県唐津市にある、レーザー加工・銅板曲げ加工・精密板金加工・溶接を主力事業とする株式会社カワセテックに短納期・品質向上を実現するための取り組みや、ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機の導入についてお話をうかがいました。

株式会社カワセテックは、レーザー加工・銅板曲げ加工・精密板金加工・溶接などを手がける金属加工メーカーです。
今回は、代表取締役・河瀬哲郎氏と営業部・本城麻衣氏から、短納期・品質向上を実現するための取り組みや、ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機の導入についてお話をうかがいました。


高い技術力を有し、一品生産から量産まで幅広く対応

カワセテック社屋(提供:カワセテック)
カワセテック社屋(提供:カワセテック)


佐賀県唐津市に本社と工場を構える株式会社カワセテックは、2013年に創業。九州地方を中心に、全国で幅広い業界の金属加工を行っています。
これまで手がけたジャンルには、半導体・金物・食品・建築・自動車・ファクトリー・オートメーション(FA)装置などがあります。
試作の製作、一品生産から量産まで幅広く対応し、高品質・低コスト・短納期を実現するために、小回りの利く体制を整え、技術力の向上と品質管理、製造工程の効率化に積極的に取り組みます。

ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機を導入。外装部の仕上がりがより美しく

ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機(提供:カワセテック)
ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機(提供:カワセテック)


溶接は、数値制御(NC)による機械加工ができないため、100%人の手で作業します。よって同社では、高い技術を備えた溶接職人の育成・定着に力を入れています。

外装カバーの製作は、内部の部品よりも品質や見た目の仕上がりが重視されます。しかし、溶接では歪みや溶接焼け、スパッタの付着などが生じやすく、外観を損なう可能性が高いことが課題となっています。
そこで、同社はハンディタイプのファイバーレーザー溶接機を導入し、半導体製造装置の外装カバーなどの品質を向上させました。

ファイバーレーザー溶接機は、ほかの溶接方法と比べて入熱が非常に低く、熱による歪みや変形を抑えることができ、溶接焼けも軽減できます。さらに、スパッタもほとんど発生しないため、美しい仕上がりが可能となります。

ハンディタイプのファイバーレーザー溶接機は、操作しやすいという特長もあります。女性の職人であっても片手で持つことができる重さであるのも利点のひとつです。


小回り・短納期を実現する環境整備とコミュニケーション

同社は、品質の高い製品を短納期で顧客に提供するため、本社・工場の環境整備や社員の働きやすさにも力を入れています。
「試作の段階から、顧客が要望や質問を気兼ねなく出せるような信頼関係を築き、迅速な回答やコミュニケーションを心がけています」と本城氏は言います。


工場のショールーム化でモノづくりの現場を透明化。生産管理システムも導入予定

2020年から、自社工場のショールーム化を開始し、「どんな工場で製造されているか」「工程がスムーズに流れているか」「作業する従業員の様子はどうか」など、モノづくりに関わる多様な要素を顧客が見学できるようになっています。

板金工場では、作業時に油や粉塵などの汚れが発生してしまいます。しかし、同社の工場は「工場は汚れているものだ」という従来のイメージを覆します。

代表取締役・河瀬氏は、「工場のショールーム化を始めてから、従業員がこれまでも意識していた3S(整理・整頓・清潔)をさらに徹底するようになりました。2年に1度ペースで定期的に床の張り替えを行うなど、常に清潔な工場内を維持しています」と語ります。


ショールーム化された工場(提供:カワセテック)
ショールーム化された工場(提供:カワセテック)


錆びにくいと言われるステンレスも、近くで鉄の切断などを行っていると、どうしても鉄分が付着してそこから錆びてしまうことがあります。
そこで、同社ではレーザー切断、曲げ、プレスなどの金属加工を一つの工場で一貫して行っていますが、粉塵が多く発生する溶接作業だけは別棟に移し、もらい錆などを防ぐことで品質を保持しています。

工場のショールーム化にあたり、ある作業から次の作業への移動距離が短くなるように機材などの配置も変え、効率アップを図りました。

「このような環境整備によって、以前よりも品質が上がったと評価してくださったお客様もいます。
また、空調も完備し、工場で働く従業員が夏の熱い時季に熱中症になったり、冬の寒い時季に手がかじかんで作業効率が下がったりするような弊害をなくし、体に負担が少ない環境になりました」と本城氏。

今年7月には社員全員がアクセスできる生産管理システムを導入予定。
「加工・製造の進捗状況の詳細がリアルタイムで共有されるようになることで、より効率が上がることを期待しています。」


従業員が世代を超えて交流できるカフェテリアの新設

同社では、現場の課題点や従業員の要望を知るために、半年に一回のペースで社内アンケートを実施しています。
アンケートで「社内にもっとくつろげる空間がほしい」「自動販売機の利用頻度が多いため、ドリンクサーバーを設置してほしい」という声があったため、今年(2021年)春には、休憩室として従業員が利用できるカフェテリアを新設、ドリンクサーバーも導入しました。

カフェテリアには、複数人で座れるテーブル席に加えて、一人で過ごせるカウンター席もあります。リラックスできるジャズが流れ、社内外の打ち合わせ場所としても活躍します。


カフェテリア(提供:カワセテック)
カフェテリア(提供:カワセテック)


河瀬氏は、「実証はこれからですが、カフェテリアの新設によって従業員同士のコミュニケーションが活性化したこともあってか、コロナ禍にもかかわらず、前年の同月比較で利益が約5~10%アップしています。
弊社は20代の若手社員も多いです。年齢が離れているベテラン社員とも交流を深め、熟練の技術と技をしっかり引き継いでいけるよう、定期的に社員旅行なども企画しています」と語ります。

モノづくりの高い技術と匠の技を守り続けるために

今後の展望について河瀬氏にうかがうと、「農業が盛んな唐津市で金属を用いたモノづくりをしているので、ゆくゆくはオーダーメイドの農機具を手がけたいです」と熱く語ってくださいました。

最後に、モノづくりへの思いについてお話いただきました。

「従業員一人ひとりが気持ちよく働けることが、高品質・低コスト・短期を維持し、社会貢献にもつながっていくと考えています。
モノづくりの高い技術と匠の技を守り続けるためには、優れた人材の確保・育成・人材の定着が重要です。そのためにも、従業員の方々の声を大切にしながら、今後も働き方の見直しや環境整備に尽力し、より一層お客様を満足させられる企業に進化していきたいです。」

金属加工をご検討中の方は、試作段階から密なコミュニケーションがとれる株式会社カワセテックにご相談してみてはいかがでしょうか。


株式会社カワセテック
佐賀県唐津市に本社・工場を構え、レーザー加工・銅板曲げ加工・精密板金加工・溶接を主力事業とする金属加工メーカー。半導体・金物・食品・建築・自動車・ファクトリー・オートメーション(FA)装置など、幅広い業界・ジャンルの金属加工を手がける。
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